侍ジャパン4選手を「脅かす存在はいない」 藤本監督が嘆いた若手のアピール不足

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

侍ジャパン組が不在の間、若手のアピールを「一番期待していたんだけど…」

 ソフトバンクは24日、本拠地PayPayドームで広島とオープン戦を戦う。オープン戦も残すところ3試合となったが、なかなか若手の突き上げが物足りない現状にある。藤本博史監督も「脅かす存在はいない」と語り、侍ジャパンから戻ってくる4選手を押しのけるほどの選手が出てきていない現状を憂いていた。この日の試合前の指揮官のコメント全文は以下の通り。

――井上選手と笹川選手が参加している。
「一応、体験みたいな感じですね。これは会社の方から体験でベンチに入れてくれ、1軍の雰囲気を味わせてくれってことです。状態とか関係ないです」

――チャンスがあれば打席も与える。
「そこはまず考えてません。この3試合は大事なんで、そんなチャンスとかじゃないと思うんです。もう開幕まで1週間なんだから、この3試合で何とか状態悪い人は状態悪いところを払拭して、いい状態で開幕を迎えられるようにしないといけない。そこでチャンスなんか与えている場合じゃないんで」

――昨日の全体練習が実を結ぶように。
「まあ1日でどうのこうのはないと思いますけど、ここまでが悪すぎるんでね。この状態で開幕に入らないように。去年も最後の広島との3つのオープン戦は2勝1分けで終わってるし、そういういい形でオープン戦を終わって開幕に入れるように何とか頑張ってもらいたいですね」

――近藤選手以外の侍ジャパンの3人は2軍に出る予定。
「出る予定ですよ。最後(30日)はここで一緒に練習やって開幕ですから」

――今日は球場には来ていない。
「来てないです。今日は休みですよ。今日帰ってきてるでしょ、東京から」

――侍組がいない間に脅かす存在が出てきて欲しかった。
「そこは一番、期待してたんですけど、なかなか脅かす存在はいないんじゃないですか。上林くらいじゃないですか、頑張ったのはね。上林もやっぱり右と左のデータ見たら、左は全く打ててないんでね。右は打てているけど、左が打てていないというところもあるんで、そういうところも考えて、もうちょっとやってもらいたかったかなってのありますけどね」

――開幕のメンバーは見えてきている?
「決まってないです。決められないですよね、今の状態でね。外国人は今日3人とも使ってるけど、この辺もある程度見極めないといけないし、そこにプラスで、キャンプ前から言ってるけど、右バッターがどれだけ出てきてくれるかなというのを期待していたんだけど、正木もキャンプは良かったけどオープン戦は尻すぼみで結果も出てないし。アストゥディーヨ、ホーキンス、正木、あと増田ですね。この4人が全員残ることはないと思います。そこでの勝負、この3試合ね」

――正木選手は昨日居残りで特打もやっていた。
「練習では良かったですよ、状態も。当然、相手が練習試合では打ってくださいという球を投げてくれるんですけど、試合だったら打たさないという球で来るわけですから、そう簡単には打てないと思いますけどね。結果じゃなくて内容ですよね。増田もこっちに来て、いい感じだなとみんなから評価されて、この間の2試合はスタメンで使ったけど、なかなかやっぱり続かないですよね。あれが続いてくれたらいけるな、というところになるんですけど、それが続かないっていうのはちょっと寂しいですよね」

――正木選手の気になるところは。
「正木に関しては右ピッチャーを全く打ってないっていうところですよね。左ピッチャーは内容的にいいけど、右ピッチャーの内容が悪すぎるというところですかね。それじゃやっぱりなかなか、右左関係なくスターティングメンバーというのは難しいと思います」

――ホーキンスは良くなっている?
「いや、分からない。今日だから、大瀬良でいいピッチャーですからね。大瀬良に対してどういう内容でできるかですよね。そこをある程度見ていかないと。ホーキンスの場合は右左は関係ないですから。アストゥディーヨにしてもそうだし、アストゥディーヨの方は2軍から来て日本ハム戦ではいいところ見せてくれているんでね。それがどれだけ続くかっていうところもあるんで」

――有原投手とガンケル投手はどう調整する。
「まだ分からないです。まだ6番目も決まってないわけですから。もう1回どこかで投げるでしょうから、そこで見違えるようなピッチングをするかもわからないですから。1試合で決めるのはどうかなとは思いますけどね。変わってくれたら変わってくれたで、こっちも考えようがあるんでね」

――来週の2軍の広島戦で投げる。
「2軍の試合に投げると思います。もうこっちは投げるピッチャーの予定は詰まってるんで」

――三森選手はこの3試合が頑張りどころ。
「バッティングコーチは悪かったから、そのうち良くなりますよって言うとったけど、良くならなかったからね。ちょっと様子を見ないといけないですね。今日はセカンドはガルビスで行くんで。WBCから牧原(大)が帰ってきたら、セカンドというのも当然あると思うし。本人はセンター一本でって言うとったけど、チーム事情だからしょうがないことですからね。外野手は多いんでね。今ある程度、コーチと話し合っていても、ポジション的には今セカンドの三森が一番、状態上がってくれないと困るところですけど、ここまで一番打席数やって結果が出なかったんでちょっと考えないといけないところですね。途中からは出ますよ」

(竹村岳 / Gaku Takemura)