武田翔太、伝家の宝刀“カーブ”にもメス 逆転開幕ローテ入りへ…2軍戦で4回1失点好投

ウエスタン・中日戦に先発したソフトバンク・武田翔太【写真:米多祐樹】
ウエスタン・中日戦に先発したソフトバンク・武田翔太【写真:米多祐樹】

ウエスタン・中日戦で武田翔太投手が先発し4回1失点の好投

 ソフトバンクの武田翔太投手が19日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの中日戦で先発した。4回を投げて1失点(自責点は0)と好投し、開幕ローテーションの6番手入りへアピールし「自分のイメージ通りの範囲にきているので、だいぶいいかなと思っています」と納得の表情だった。

 初回は先頭の三好に中前打を許して2死二塁とされたものの、最後はブライトを遊ゴロに仕留めた。3回2死三塁で龍空の打球を遊撃・仲田がエラーして失点したものの、2回と4回は3者凡退。4回2死にはレビーラの打球が右ふくらはぎ付近に当たったが、4回を投げ切った。力感のない投球に「脱力というか力は抜かないですけど、無駄な力を使わないようにずっと投げています」と狙いを語った。

 脱力をメインのテーマとした上で、もう1つ掲げたのが変化球の改良だった。「カーブもナックルカーブとかに(握りを)変えたり、スライダーも“山”をなくしたりと、そこが僕の中で一番ネックになっていたところ。全て改良できたので、それでだいぶ投げやすくなっている」とここまでの取り組みを明かす。代名詞でもあるカーブにすら改良を加え、開幕前にしっかりとまとめ上げてきた。

 開幕ローテーションは5番手までが決定した。6番手を有原航平投手や板東湧梧投手ら5人と争う形で、競争もいよいよ大詰めだ。内容を伝え聞いた齋藤学投手コーチも「(打球が)ぶつかって、そもそも大丈夫かというところ。大したことないとは言っていました。(内容は)ボチボチですね」と一定の評価を与えた。昨季は逃した開幕ローテをつかむために、競争はクライマックスを迎える。

 武田自身が一番、現在地をよく理解している。「だいぶ仕上がってきているので、あとはイニングとか、今日は4回だったので。まだどのタイミングで投げるかわからないですけど、いい感じでいけたら。結果を出すことだけなので、そこも続けていきたいです」と次戦を見据える。なかなか結果が出せていなかったここ数年。エース候補として期待され続けてきた右腕は開幕ローテへと滑り込めるか。

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)