“体験合流”に「悔しかった」 2安打放った育成・川村友斗が燃えた初の1軍舞台

ソフトバンク・川村友斗【写真:竹村岳】
ソフトバンク・川村友斗【写真:竹村岳】

「『経験』とか『体験』って書いてあったので」

 ソフトバンクの育成2年目・川村友斗外野手が5日、PayPayドームで行われた広島とのオープン戦で2安打を放った。オープン戦とはいえ、1軍で初の対外試合。5回無死二塁で代走で出場すると、6回、8回の打席で立て続けに安打を放った。

「終わってみたらちょっと楽しかったというか、いい経験ができたなと今はそう思っています」。試合を終えてこう振り返った川村。5回先頭の上林が二塁打で出塁すると、ここで代走として起用された。今宮の遊ゴロで三塁に進み、ホーキンスの右前適時打で2点目の本塁を踏んだ。

 1軍での“初打席”は6回2死一、二塁のチャンスで巡ってきた。「打席のときにはもう緊張していなかったので、チャンスだったので何とかしたいなとは思いながら打席に入ってました」。1ストライクからの2球目、コルニエルのカーブを捉えると打球は右前へ。満塁にチャンスを広げる安打を放った。8回1死一塁の場面では一塁手のグラブを弾く痛烈な当たりで内野安打に。1軍初出場で2打数2安打と強烈なインパクトを残した。

 牧原大成内野手が侍ジャパンに合流したこともあって、経験の意味合いも含めて1軍にこの日から合流した。前日にはタマスタ筑後での春季教育リーグに出場。小久保裕紀2軍監督からも「いい経験にできればいいなっていうのと、とにかく出られることは少ないと思うからベンチでしっかり声を出していくようにっていうのは言われました。あと名前を覚えてもらって帰ってこいって」と送り出された。

 経験のため、とはいえ、そこは当然1人の選手。“経験”と言われることに燃えるものがあったのも事実だ。「ちょっと記事とかを見て『経験』とか『体験』って書いてあったので、そこにはちょっと自分の中で悔しさっていうのはありました。どんどんチャンスがあったらアピールしていこうっていう気持ちで今日来ました」。その思いの通り、悔しさをバットとボールにぶつけた。

 2021年の育成ドラフト2巡目で仙台大から入団した川村。今季開幕投手を任される大関友久投手は2学年上、昨季ブレークし、WBCに臨む侍ジャパンのメンバーとなったオリックスの宇田川優希投手は1学年上の先輩にあたる。「すごい先輩方が活躍されているので、僕もそこに追いつくというか続いていけるようにしたいなと思っています」。初の1軍で掴んだ自信。支配下昇格へ、この1日を大きな糧にする。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)