初日から監督室を電撃訪問 リチャードは「目つき変わった」 指揮官が明かす“会話”

ソフトバンクのリチャード【写真:竹村岳】
ソフトバンクのリチャード【写真:竹村岳】

藤本博史監督が評価した姿勢「目の色が変わってきていた」

 言葉ではなく、もう姿勢と結果で示していかないといけない。6年目を迎えたリチャード内野手の目の色が変わっている。連日、立候補制であるアーリーワークにも参加するなど、全てを吹っ切るかのように練習に没頭している。

 キャンプ初日、リチャードは自ら藤本博史監督の部屋を訪ねた。「どういうふうに過ごしていけばいいですか」。いてもたってもいられずに、とにかく自分が進むべき道が知りたかった。指揮官の思いを知った上で、キャンプに飛び込みたかった。内容には「企業秘密です!」と明かさなかったが、指揮官が経緯について代弁した。

「本人が、練習に対しての姿勢とかね。コーチを捕まえてでもやるとかね。そういうところが大事になってくるんじゃないか。去年はどちらかというとサードのポジションを空けて、頑張れという感じだったけど。今年は空いていないよ、と。自分で掴み取らないと、去年と同じになっちゃうよということをね。20分くらいかな」

 藤本監督にとってもファームの指導者時代から見守ってきた大砲候補だ。誰よりも可能性を信じるからこそ、これまでは厳しい言葉で接してきた。そんな指揮官も「今(練習する姿を)見たら集中して打っていた。目つきが変わってきていた」と表現するほど、野球への姿勢に変化を感じ取っていた。

 リチャード自身も「話しかけられないくらい練習している人とかいるじゃないですか。毎日そういうのを目標にしています」と強調。現役時代の長谷川打撃コーチのような姿を目指しながら、今は自分のことだけに集中してバットを振っている。

 昨年はウエスタン・リーグで29本塁打を放ちながらも1軍では3本。「大砲候補」「期待の若手」といった“領域”を飛び出していかないといけないことは、自分が一番わかっている。振って振って振りまくる。「怪我したら、ドンマイで。ちゃんとケアしながら、追い込んでいきたいと思います」と話す表情にはもう、迷いはなかった。

(竹村岳 / Gaku Takemura)