DH“併用”で目指すチーム力「最大化」 新助っ人アストゥディーヨがもたらす相乗効果

入団会見に臨んだウィリアン・アストゥディーヨ【写真:藤浦一都】
入団会見に臨んだウィリアン・アストゥディーヨ【写真:藤浦一都】

アストゥディーヨが入団会見「監督の言っていることに対応」

 パ・リーグを勝ち抜くには「指名打者の起用」が大きな鍵を握っている。強打者の起用はもちろん、守備の負担を減らす目的もあるだろう。各チームがシーズンを通して頭を悩ませる中、2023年のソフトバンクは指名打者をどう使って戦うのか。

 30日、新外国人選手の入団会見がPayPayドームで行われた。ウイリアンス・アストゥディーヨ内野手は一塁用ミット、二塁、三塁、外野と計4つのグラブを持参。メジャーリーグ時代も内外野を守ったユーティリティプレーヤーだ。会見に同席した三笠杉彦GMは、アストゥディーヨの入団がもたらす効果を、期待も込めつつ解説する。

「DH固定というよりは長いシーズンでフィールドポジションと併用して、いろんな選手で回っていくことでチームのパフォーマンスを最大化できればと思っています。そういう形でアストゥディーヨ選手の攻撃力だけではなくて、複数ポジションできることも魅力として考えています」

 10月に柳田悠岐外野手は35歳を迎える。昨季に左膝前十字靭帯の断裂という大怪我を負った栗原陵矢外野手も、休ませたい時がくるだろう。そんな時、チームの状況に応じて“穴”を埋めることで選手の負担を減らし、チーム全体のパフォーマンスを維持することができる。「監督の言っていることに対応できるように」と本人も力を込める。

 三笠GMは「そういう意味で攻撃力のより一層の増強ということで貢献してくれるんじゃないかと考えています」と続けた。複数ポジションという持ち味は、守備面での貢献はもちろん、攻撃力の維持&向上という面でもチームを支えることができる。あらゆる事態を想定してシーズンを戦うために、フロントは補強を行った。

(竹村岳 / Gaku Takemura)