ドラ5左腕の亜大・松本は“杉内2世” 球団が寄せる期待値「似たタイプだと思います」

ソフトバンク5位指名の亜大・松本晴(中央)【写真:宮脇広久】
ソフトバンク5位指名の亜大・松本晴(中央)【写真:宮脇広久】

昨年4月に左肘のトミー・ジョン手術も来年以降は制約なし

 ソフトバンクにドラフト5位指名された亜大の左腕・松本晴投手が19日、都内で仮契約を結んだ。契約金4500万円、年俸800万円(金額は推定)。本人は目標とする投手として、自身と同じトミー・ジョン手術を経験している和田毅投手、亜大の先輩である東浜巨投手の2人を挙げた。一方、球団は目指すべき未来像として別のOBの名前を示した。

 球団の福山龍太郎アマスカウトチーフ、宮田善久アマスカウトが見守る前で、仮契約を交わした松本。「スカウトの方々とは、今後どのようなプランで、自分がどのような投手になっていかなければならないか、という話をさせていただきました。杉内(俊哉)投手(現巨人3軍投手チーフコーチ)のように、力感なく回転のいいボールを投げられるように──と言われました」と明かした。

 杉内氏はダイエー、ソフトバンクで10年、FA移籍先の巨人でも7年間在籍し、通算144勝。最多勝1回、最優秀防御率1回、最多奪三振3回を誇り、WBCにも3度出場している名左腕だ。福山チーフは「杉内は5の力感の投球フォームで10のボールを投げてくるから、打者はどうしても差し込まれていた。制球力も抜群で、左投手のお手本でした。松本君も似たタイプだと思います」と説明する。

 松本は昨年4月に左肘のトミー・ジョン手術を受けるなど、大学時代は故障が多く目立った成績を挙げることができなかったが、ソフトバンクは潜在能力を高く評価している。制球力の高さが持ち味で、キレのいいストレートはMAX145キロのスピードガン表示以上に速く見える。

 指名直後から「先発かリリーフかの希望はありません。チームが求めるポジションで貢献できる投手になりたい」という姿勢は一貫している。福山チーフは「いずれにせよ、制球力が抜群なので早めに実戦で投げるチャンスを与えられると思います。ウチの左投手は速球派が多いので、タイプの違う松本君が加われば投手陣全体のバリエーションが広がります」と期待を膨らませる。

 トミー・ジョン手術を受けた左肘にも不安はないと強調する。「亜細亜大学さんが非常に気を使って起用してくださったお陰で、来年以降は全く制約なく投げられる。メディカルチェックでも異常はありませんでした」と福山チーフ。「シーズンオフのうちにいい調整をしてくれれば、来春のキャンプはA組(1軍)スタートに推薦したい」と明言した。

 松本が仮契約後、報道陣の前でキャップをかぶり、ユニホームに袖を通す段階になると、スカウト陣から「(プロゴルファーの)松山英樹に似ているなあ」との声も上がった。当面は古今の好投手の長所を取り入れつつ、いずれは誰の真似でもない、唯一無二の存在となるはずだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)