牧原大はセンター専念へ「一本でやりたい、と」 見えてきた鷹の来季ポジション構想

ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】

栗原は来季サード専念、レギュラー白紙とは言うものの…

 ソフトバンクは5日、宮崎市の生目の杜運動公園で秋季キャンプ3日目を行った。藤本博史監督はこの日、牧原大成外野手が来季はセンターに専念することを明言。栗原陵矢外野手がサードにコンバートされることも決まっており、これによって来季のポジションの構想が見えてきた。

 この秋季キャンプに志願して参加している牧原大はこの日、フリー打撃などでしっかりとバットを振り込んだ。練習後には自主的にキャンプに参加した理由を「普通に休みたくないなって思っただけ」と明かし「1週間休んだんで大丈夫です。今年は今年で終わっているんで来年に向けてです」と語った。

 今季は二塁手、三塁手、遊撃手、中堅手と複数のポジションを守った。どのポジションもハイレベルにこなす究極のユーティリティとして活躍したものの、藤本監督はこの日「本人はもうセンター1本でやりたいというから、センターで競争してくれたらいいんじゃないですか」と明言。「レギュラー白紙って言っているから、そこはしっかり春のキャンプでアピールしてくれたら。それだけの今年の実績はあるわけやから」と、中堅手でのレギュラー獲りを牧原大に課した。

 牧原大の中堅手専念により、来季のホークスのポジション構想が見えてきた。レギュラーは白紙とは言うものの、実際のところ、正捕手の甲斐、遊撃手の今宮、三塁の栗原、中堅の牧原大、右翼の柳田は故障などがなければ、間違いなくスターティングメンバーに入ってくるだろう。内野では一塁は中村晃、リチャード、野村大ら、二塁はレギュラー候補筆頭の三森に加え、周東や野村勇らがポジションを伺うことになる。

 外野も競争は熾烈だ。中堅に牧原大、右翼に柳田が入るとすれば、空いているのは左翼だけ。ソフトバンクは国内FA権を持つ日本ハム・近藤健介の獲得に乗り出すと見られており、もし加入が決まれば、そこにハマることになる。さらには柳町や正木、増田、谷川原といった面々も虎視眈々とポジションを狙っている。

「周東もセンターできるしね、その辺は前も言ったように、できるポジションをしっかりやって。複数やっていた方がサードでこうなったときは、センターはこうなるとか。そこでレギュラー取れるわけなんで、複数守れるのは有利じゃないかと」と指揮官は言う。このレギュラーに限りなく近い面々に割って入る存在は出てくるか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)