709日ぶり1軍登板がプロ初先発 奥村政稔が小久保2軍監督に説かれた“直球の重要性”

ソフトバンク・奥村政稔【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・奥村政稔【写真:藤浦一都】

コロナ療養中に得た気付き「ただ抑えるだけじゃダメ」

 ソフトバンクの奥村政稔投手が29日、京セラドームで行われる「鷹の祭典2022in大阪」のロッテ戦でプロ入り初先発する。2018年のドラフト7位で三菱日立パワーシステムズから入団した右腕はこれまで1軍で17試合に登板しているが、全て中継ぎ登板。先発として2年ぶりの1軍マウンドに上がる。

 当初は41歳のベテラン和田毅投手が先発予定だったが、疲労を考慮して回避となり、30歳の右腕に白羽の矢が立った。今季2軍で15試合に登板してチームトップの6勝(3敗)、防御率3.14の成績を残してきた。一時、新型コロナウイルスの陽性判定で離脱していたものの、復帰後も好投。21日のウエスタン・リーグのオリックス戦でも4回3安打無失点と好投していた。

 奥村にとっては今季初、2020年9月19日の楽天戦以来、709日ぶりの1軍の舞台。長くファーム暮らしが続く中で、小久保裕紀2軍監督や2軍の投手コーチから投球のヒントに繋がるアドバイスも受けた。「先発していると、変化球を結構狙われることが結構多かった。小久保さんにも『もっと真っ直ぐを増やした方がいいと言われていました」。速球派の投手ではないからこそ、真っ直ぐの大切さを説かれた。

 真っ直ぐが武器の本格派であろうと、変化球を軸にする投手であろうと、投球の基本は真っ直ぐになる。真っ直ぐがあるからこそ変化球が生き、変化球が生きれば、また真っ直ぐが生きる。どちらに偏っても抑えられず、改めてストレートの重要性を感じた。

 7月下旬には新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。この離脱期間中が「実際に1軍には上がれていなかったんで、ただ抑えるだけじゃ駄目なんだよな、としっかり考える時間になった」という。1軍で投げるためにどうすればいいのか。ファームでの結果だけでなく、1つ1つの投球の内容も大事になる。再度、意識を徹底してマウンドに上がるようになった。

「真っ直ぐは低めじゃないといけないって、みんな分かっているけど、先発で長いイニングを投げていると、そこの意識が疎かになってくる。低めは大事だし、再確認じゃないすけど、やっぱしっかりもっと意識せんといけないと思うようになった」。コロナから復帰後は2試合に登板して無失点。投球内容にも手応えを感じていた。

 相次ぐ投手陣の離脱もあって巡ってきた、ついに巡ってきた今季初登板の機会。千載一遇のチャンスを30歳の右腕はつかみ取れるか。注目の登板となる。

(米多祐樹 / Yuki Yoneda)

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