右投手だと使われない…本塁打率は“柳田以上”の鷹ドラ4ルーキーが覆した評価

ソフトバンク・野村勇【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・野村勇【写真:藤浦一都】

右投手の先発試合ではベンチが多く「苦手でもなかったんで、ちょっと悔しかった」

 新人ながら、柳田悠岐外野手の16本塁打に次ぐチーム2位の10本塁打を放ち、パンチ力が魅力の野村勇。ここまで73試合の出場で、わずか149打席。本塁打率に換算すれば、柳田を遥かに上回る。にもかかわらず、スタメン出場は31試合だけ。スターティングラインナップに名を連ねるのは主に左投手が先発の時で、右投手の時はベンチスタートが多かった。

 課題があったのは事実だ。藤本博史監督はこう言う。「ちょっとムラがあるのと、右投手の逃げる、速い球っていうのがちょっと対応できづらいところがある」。この試合まで、対右投手は打率.215、3本塁打、対左投手は.222、5本塁打。率には大きな差はないが、野村勇自身も「右ピッチャーのスライダーっていうのが課題」と認めた。

 とはいえ、右投手相手になかなか出番のない現実に悔しい思いを抱えていたのも事実だ。「最近は打てていなかったですけど、(右投手は)そんなに苦手でもなかったんで、ちょっと悔しかった」と胸中を明かす。だからこそ、右投手の井口のスライダーを打った2本目のホームランに大きな意味がある。

右腕の井口からホームラン「右になって最後に打たないと正直意味ないかなと思った」