750日ぶりの先発登板で救世主になるか? 今季初先発の板東湧梧が語った心中は…

ソフトバンク・板東湧梧【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・板東湧梧【写真:藤浦一都】

「結果というより自分の投球をするだけ、出し切るだけだと思っている」

 ソフトバンクは19日、本拠地PayPayドームへ戻り、日本ハムと対戦する。先発を託されたのは板東湧梧投手。2018年のドラフト4位で入団した26歳の右腕が今季初、プロでも2度目となる先発のマウンドに上がる。

 登板前日となる18日の練習後に板東が心中を明かした。キャッチボールなどで最終調整を行い「楽しみなのと緊張と、いい具合です」と表情を引き締める。今季はここまで18試合の登板全てがリリーフ登板。1軍での先発は2020年7月30日の西武戦(PayPayドーム)以来、750日ぶりだ。

 もともとは先発として期待され、プロ入りしてきた板東。今季は6月6日に再調整のため登録抹消となってから、2軍では先発調整を続けてきた。8月6日に再昇格を果たしたものの、新型コロナウイルスの陽性者や故障者などが続出したチーム事情もあり、再び中継ぎに。ようやく巡ってきた先発のチャンスになる。

「どんな形でも勝ちたいなっていうのはあるんですけど、その中でも結果というより自分の投球をするだけ、出し切るだけだと思っている。それに結果がついてくれば最高かなと思います」。チームは西武に1勝2敗と負け越し。その差を2.5ゲームに広げられ、負けられない状況となっている。

 中継ぎでの経験を先発でも生かす。2試合で先発、7月14日の中日戦でも2番手で6イニングを投げたファームでは「中継ぎの投球をできるだけ長くっていうイメージで自分ではやってきました」と語る。1軍でもそのスタイルは変えず「とにかく1イニング1イニング、1人1人取っていく中継ぎの延長だと思うので、とにかく低めを意識して1人1人取っていきたいです」という。

 対戦相手となる日本ハムには、ここまで12球団でワーストの25本塁打を浴びているソフトバンク。「一発の多い打者が多いイメージがあるので、それも含めてやっていきたいと思います」と語る板東の快投に期待したい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)