なぜ“好調選手”の中谷&真砂ではないか? 藤本監督が語ったリチャード昇格の理由

ソフトバンク・リチャード【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・リチャード【写真:藤浦一都】

中谷と真砂の守る外野は現状で盤石で「使えるとしたらサードだけ」

■ソフトバンク ー オリックス(12日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは12日、本拠地PayPayドームでオリックスと対戦する。この日、リチャード内野手が黒瀬健太内野手に代わって1軍に昇格。ウエスタン・リーグで4試合連続で本塁打を放つなど、結果を残しての1軍昇格となった。

 ソフトバンクの2軍ではリチャード以外にも、中谷将大外野手や真砂勇介外野手が“好調選手”として昇格候補に挙がっていた。小久保裕紀2軍監督には「『どうだ?』って聞かれたら彼らの名前が挙がってくる」と明かしており、状態の良さで言えば、中谷や真砂の方が高く評価されていた。

 その中でなぜリチャードが昇格となったのか。そこはチームのメンバー構成がポイントになってくる。藤本博史監督も「今(ポジションで)空いているところってどこですか? 空いてないけど、使えるとしたら、サードだけでしょ」と明かしている。

 現状、ソフトバンクの布陣を見ると、外野は右翼の柳田、中堅の周東、左翼の柳町がおり、それぞれが不動の存在に。一塁の中村晃も好調で、二塁の牧原大、遊撃の今宮とポジションが埋まっている。現状、これらのポジションの選手を1軍に昇格させても、スタメンでの起用は難しい状況にある。

 その中で唯一、主に川瀬が守っていた三塁だけは選手起用の幅を持たせられるポジション。藤本監督は試合に出続けていた川瀬のコンディションを心配していたこともあり、昇格候補の選択肢の中から、外野ではなく三塁を守れるリチャードに昇格のチャンスが与えられることになった。

 もちろん持ち前の長打力への期待もある。リチャードは今季これまでに3度のファーム降格を経験し、これが4度目の1軍となる。藤本監督も「リチャードは何回も行き来してるわけだから。状態がいい時に、ここでポンとつかんでくれたらレギュラー取れるわけやから。打てないのに、ずっとチャンスやるわけにはいかないでしょ、他の選手もいるわけだからね。でも、今の状態なら打てるんじゃないですか」と期待する。早速、この日「7番・三塁」でスタメン出場するリチャード。首脳陣の期待に応えることはできるか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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