木村光と松本晴が明かした「半分冗談、半分本気」の約束 同期で繋ぐバトン…“キムハルで”

  • 記者:飯田航平
    2026.04.08
  • 1軍
松本晴(左)と木村光【写真:栗木一考】
松本晴(左)と木村光【写真:栗木一考】

木村光が守り抜いた「0」の価値

 互いの目標実現に向けて幸先の良いスタートを切った。「先発として20試合登板」を掲げた松本晴投手は開幕2連勝をマーク。一方で「40試合登板」を目標に据えた木村光投手は、ここまで4試合に登板して無失点を継続中だ。松本晴の2勝は、ともに木村光の“ナイスアシスト”があった。2人が語る「半分冗談、半分本気」の大きな“野望“”とは――。

  4日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦。先発の松本晴が7回1失点の好投で今季2勝目を挙げた。この日、勝利のバトンを託した相手も、開幕2戦目と同様に木村光だった。8回、強風のマウンドに上がった右腕は2死満塁のピンチを招くも、最後は空振り三振を奪い、無失点で切り抜けた。その粘りの投球で、チームの連敗ストップに大きく貢献した。

「倉野コーチからは『中継ぎは0点で帰ってきたらいいよ』と言ってもらっているので。ちゃんと抑えられたことは良かったかなと思います」。安堵と自信が混じり合った表情で語った木村光。その後に明かしたのは、今季初登板後にあった松本晴との会話だった。2人で試合を作る「思い」に迫った。

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松本晴からバトンを受け、2番手で登板した木村光【写真:栗木一考】
松本晴からバトンを受け、2番手で登板した木村光【写真:栗木一考】

「キムハル」で語り合ったこと

「晴が『キムハルでちゃんと繋いで投げよう。同級生で繋いで投げよう』みたいなことを言っていて。自分もできるならそうしたいですし、きょうは7回まで晴が投げていたので。バトンをもらったからにはしっかり0点で抑えようという気持ちでマウンドに上がりました」

 4日の試合、木村は四球を2つ出しながらも結果的にスコアボードに「0」を刻んだ。しかし、右腕はどこまでも謙虚だ。

「0で抑えられたところは良かったですけど、もう少し流れを作って渡せられれば、(ダーウィンゾン)ヘルナンデスも簡単に3人で終われたかもしれない。次に投げる時はしっかり3人で抑えて、バトンを渡せるようにしたいです」

 木村光の後を継いだヘルナンデスは1点を失い、イニング途中で降板した。松本晴の好投から続く良いリズムを継続できなかったことに、木村光は悔しさをにじませる。一方、後を託す側の松本晴はベンチからどのような思いで見守っていたのか。

今季2勝目を挙げた松本晴【写真:栗木一考】
今季2勝目を挙げた松本晴【写真:栗木一考】

笑顔で明かした「あいつだけですよ」

「キムは実力があるので。今は勝ちパターンでも投げていますし、純粋にすごいと思っています。点を取られないので、安心感がありますね。ワンシーズン無失点だったら最高ですよね」

 松本晴は照れくさそうにしながらも、確かな信頼を口にした。“キムハル”の呼び名について触れると、「言ってるのはあいつ(木村光)だけですよ」と笑いつつ、「でも半分冗談、半分本気です。2人で繋いでいきたい気持ちはあります」と、素直な思いを明かした。

 2人が見据える先には、自分たちが主軸となってチームを支える未来がある。そんな“キムハル”の輪に、リハビリを乗り越えて2軍戦で復帰を果たした前田純投手が加われば、なお最高だ。「純が戻ってきて、同期生が増えるのは楽しみですね」と、木村光は表情を緩めた。掲げた目標に向け、“キムハル”が腕を振る。

(飯田航平 / Kohei Iida)