木村光、岩井俊介らが狙う“中継ぎ枠” 「やばいです」吐露から一転…3者連続三振

  • 記者:飯田航平
    2026.02.20
  • 1軍
木村光と岩井俊介【写真:栗木一考】
木村光と岩井俊介【写真:栗木一考】

不安を打ち消した練習「投げている間に自信が」

 宮崎春季キャンプも終盤に差し掛かり、中継ぎ投手陣の争いも本格化してきた。19日に行われた紅白戦では白組の2番手として登板した木村光投手と、4番手で登板した岩井俊介投手が快投を披露。柳田悠岐外野手や山川穂高内野手ら主力打者が名を連ねる打線が相手だっただけに、大きなアピールとなった。

 中継ぎとしての立ち位置を築きたい2人は、それぞれ2回を投げて無安打という「満点回答」を叩き出した。一方で、スコアボードに記された「0」の数字以上に、投球内容とその胸中は対照的だった。

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続きの内容は

「やばい」から一転、岩井を救った練習とは
木村光が柳田・山川に試した直球の「真価」
若鷹2人が明かす「分厚い壁」を破るための本音

「きょうも少し不安がある中で投げました。だけど、投げている間に自信が出てきたんです」。試合後、安堵の表情でこう語ったのが岩井だ。第4クールの最終日には、状態の不安から「やばいです」と本音を漏らしていた。それでもこの日は、イヒネ・イツア内野手、野村勇内野手、ジーター・ダウンズ内野手を3者連続の三振に切ってとるなど、堂々たる姿をマウンドで見せた。

「これだけキャッチボールしているのに、感覚がイマイチだったんです。ブルペンが終わった後とかでも投げたりしています。感覚が出たら、また投げて。やりすぎていたのかもしれないですけど」

 納得するまでボールを握り続け、不安を汗と共に流した。その成果はマウンドで発揮され、確かな自信へとつながった。

意図が伝わる投球を見せた木村光

 一方、木村光は“意図が伝わる”投球内容を見せた。栗原陵矢内野手、柳田、山川のクリーンアップ相手に真っ向勝負を挑んだ。「全員がホームランを打てるバッターという中で、真っすぐが通用するのかを試したかったんです。ちゃんと押せていたし、一流選手を抑えられたことは自信につながりました」。この日の最速は147キロだったが、球速表示以上にキレを感じさせる直球と、変化球のコンビネーションが際立った。

「今年は球速というより、球の質、伸びをイメージしています。一番の目標は球速とかよりも抑えること。それを1年間通してやり続けることが一番の目標です」。柳田らが差し込まれたことは、木村光が狙い通りの投球を実現できたことを物語っていた。

中継ぎ枠への思い…「壁はめちゃくちゃ厚い」

 中継ぎの枠を狙う投手陣の視線の先には、昨季の藤井皓哉投手、松本裕樹投手、杉山一樹投手らで形成された“勝利の方程式”が存在する。そこに、復活への期待がかかるロベルト・オスナ投手らが加わってくるだろう。

 木村は言う。「壁はめちゃくちゃ厚いですけど、そこと同等くらいまで信頼してもらえる立ち位置にはいたい」。岩井もまた虎視眈々とその枠を狙う。「まだそこまで考えていないですけど、そのうち『お前すごいな』と思わせたいです」と、本音を覗かせた。

 この日は2人の他にも、大江竜聖投手らも好投を見せた。分厚い壁に風穴を開けるべく、若鷹たちは泥臭く、かつ冷静に自身を磨き続けている。中継ぎ投手枠の“競争激化”を確かに感じさせる1日となった。

(飯田航平 / Kohei Iida)