単独インタビューで明かした「WBCへの思い」
憧れの舞台に立ちたい――。鷹フルは栃木のトレーニング施設「エイジェックスポーツ科学総合センター」で自主トレを行っている松本裕樹投手に単独インタビューを行い、「ワールド・ベースボール・クラシックへの思い」を語ってもらいました。世界一に輝いた2023年の前回大会。大谷翔平投手を中心に頂点に輝いた侍ジャパンを眺め、右腕が語った“感情”とは?
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「前回の大会は本当に見ているだけの側だった。今回はチャンスがあるかもしれない位置まで来ているので。選ばれたからには、そこの力になれるように頑張っていきたいなというふうに思います」
昨秋は「ラグザス侍ジャパンシリーズ2025」に選出された。プロ11年目で自身初のキャリアとなる日本代表だ。1イニングを無失点に抑え、アピールに成功。ホークスでも日本一を掴み取り、充実の1年間を過ごした。「シーズンの後半は少し打たれることが多くなってしまったので、今年は繰り返さないように。より良い成績を残せるようにしていきたいです」。束の間のオフを過ごし、2026年の戦いに向けて準備を進めている。
WBCは今回で第6回を迎え、開幕も少しずつ近づいてきた。松本裕が「特別」と語る大会。その真意を打ち明けた――。
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続きの内容は
3年前のWBC「イメージもなかった」という真意
日ハム・北山から得た「さらなるヒント」
最速159キロ…自らに感じる新たな可能性
2022年は44試合に登板も「選ばれるイメージもなかった」
「やっぱり小さい頃から見てきた大会なので。日本代表、WBCという舞台は僕にとっても特別ですし、そういう大きな大会に選ばれるというのは何年か前の自分からしたら考えられなかったので。そこに対するプレッシャーはありますけど、その分期待もあると思うので。応えられるように頑張らないといけないです」
2023年3月、栗山英樹監督が率いた野球日本代表「侍ジャパン」は、大谷(当時エンゼルス)を中心に優勝を成し遂げた。その前年だった2022年に松本裕はキャリアハイとなる44試合に登板。終盤にはセットアッパーに定着したが「選ばれるイメージとか、全くできなかったです」。加わるだけの実力がなかったと自己分析する。大会を見ていても「羨ましいとすら、ならなかったですよ」とキッパリ言い切った。
直近の3シーズンでは154試合に登板。昨年は最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど、球界を代表するリリーバーの1人となった。最速も159キロにまで到達し「もう少し上手く体を使えれば、まずはアベレージから上がってくると思う。そこの底上げができれば波も少なくなりますし、その取り組みをしているところです」。さらなる進化のため、出力に可能性を見出しているところだ。
日本ハム・北山から得た新たなヒント
夏場に行われるオールスターゲームはもちろん、日の丸の経験は他球団の選手たちと交流する貴重な機会となる。昨秋に行われた壮行試合では、日本ハムの若きホープから刺激を受け取っていた。「北山(亘基)は練習の2時間前からトレーニングをやってから(全体練習に)きていたし、そこからキャッチボールをしていたので。高いパフォーマンスをしているというのは理由があるし、見習っていきたいなと思いましたね」。
一流の選手たちは、徹底した取り組みを継続している。自らが体現してきた姿でもあるが、あらためてその必要性を実感する出来事になった。「自分の中ではもっと操りたい、強い球を投げたい気持ちがある。そこをどうやって実現していくか。いろんな人と話し合いながら、毎年何か1つでもレベルアップできればなと思っています」。4月には30歳を迎えるが、もっともっと実力を上積みしていきたい。どんな瞬間もきっかけを探し、飛躍の1年にしてみせる。
昨年12月26日には一部メンバーが先行発表され、大谷や菊池雄星投手、松井裕樹投手らが選出された。「今回に関してはメジャーから来る選手も多いと思いますし、そういう人の取り組みを見られる機会も少ないので。少しでも吸収して、自分やチームに還元できたらと思います」。日の丸を着て戦う松本裕樹が見たい。ホークスファンの大きな願いだ。
(竹村岳 / Gaku Takemura)