5月2日に鷹フルが投稿した緊急声明…ファンが揶揄した「怪文書」
鷹フルが調査したホークスの“リアル”なグッズ代ランキング。第2回は投手編、そして「怪文書」の裏側に迫ります。取材に応じたのは、事業統括本部マーケティング本部MD事業部MD企画課の深田哲平課長と、広報室広報企画課の吉田由佳さんです。トップテンに続く形でランクインした投手たち。名を連ねたのは、レギュラーシーズンで1勝に終わった前田悠伍投手でした。20歳のエース候補が秘めている大きな“ポテンシャル”とは?
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グッズの売り上げには選手の人気はもちろん、大きな記録が紐づくかどうかも影響を受けている。今季は中村晃外野手が1500安打、今宮健太内野手が史上初となる「100本塁打&400犠打」を達成するなど、日本一になった1年間を彩った。深田課長も「タイムリーなイベントは咄嗟に対応する必要がありますけど、積み重ねる記録はある程度の準備ができますから。そういう意味では、今年は大きな記録が多かったと思いますね」と多忙だったシーズンを振り返る。
毎日のようにグラウンドに立ち続ける野手とは違い、投手の出場機会は限られている。先発なら週に1回。リリーフ陣の登板も試合展開に左右されるだけに、売り上げという面でも苦戦を強いられるのが特徴だ。深田課長も「去年まではレジェンドの和田(毅)さんがいたんですけどね……」と苦笑いする。今年の投手陣は、どんな売り上げを見せたのか。
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続きの内容は
前田悠伍の限定グッズに秘められた「資産価値」とは?
モイネロに続きランクイン!投手陣のグッズ売上2位は誰?
担当者が明かす、あの「怪文書」をあえて選んだ理由
投手陣はトップテンから漏れたが…モイネロはさすがの人気
「全体の売り上げで、トップテンは全て野手でした。そこに次ぐ形でランクインしたのは(リバン・)モイネロ投手です。ヒーローインタビューでも日本語で話してくれたり、キャラクターもしっかりしています。MVPも獲得して、投手陣を引っ張ってくれた印象ですね」
先発転向2年目で、24試合に登板。12勝を挙げ先発陣を牽引すると、防御率1.46でタイトルを獲得した。「トップテンからは漏れましたが、以降はずらっと投手ですね。モイネロ投手に次いで松本裕樹投手がいます。そこから大津亮介投手、大関友久投手、前田悠伍投手が続く感じです」。1つのきっかけで、売り上げという面でも一気に“跳ねる”はず。そんな予備軍が、今の投手陣には多いそうだ。
シーズンを通してチームを支えた投手が名を連ねる中で、前田悠がランクインした。大きかった記録こそ、プロ初勝利だ。7月13日の楽天戦で白星を手にした時は、まだ19歳。未来のエースが誕生することを、多くのファンが期待している。「ちょっとした“特需”でしたね。直筆のサインボールと、フォトパネルを99個限定で販売したんですけど。『欲しい』という気持ちはもちろん、これからもっとすごい投手になると思って“資産価値”的な意味合いもあったんじゃないですか」と解説した。
日本一記念グッズが販売…「怪文書」タオルもその中に
日本ハムと激闘を演じたクライマックスシリーズ。阪神との日本シリーズを制し5年ぶりの頂点を掴み取ると、すぐさま球団は記念グッズを販売した。さまざまな角度から新商品が展開される中、その1品がまさかの「怪文書」だった……。
「ホークスが苦しんでいます」。9勝16敗2分け、借金7の最下位に沈んでいた5月2日に鷹フルがXとインスタグラムに投稿した緊急声明だ。500万超のインプレッションを呼び、ファンからの反応も賛否両論。どんな形でもホークスの力になりたい。そんな思いはあったものの、悪い意味で影響を与えていないか、心配の気持ちがあったのも事実だ。同日のロッテ戦で川瀬晃内野手が放ったサヨナラ打は、チームはもちろん、鷹フルも救ってくれた。
この緊急声明は、ファンから「怪文書」と揶揄された。日本一という最高の瞬間で、なぜグッズ化されたのか。深田課長が舞台裏を明かした。
「別の担当者がいるんですけど、何をしようかなというところから始まりました。野球のゲームソフトで、日本で一番売れているパワプロプロ野球とコラボしようと。日本一になったので、そこでの商品化を考えたんです。ホークスでも過去に、パワプロの特殊能力と架空の言葉を掛け合わせてみました。今シーズンを振り返ってファンの間で人気が出たワード、その1つが『怪文書』かなと思って、もちろん前向きな意味で取り扱わせていただきました」
SNSのトレンドから派生した「わいのタツル」タオルが爆発的な売り上げを記録したように、球団はファンから着想を得ることがある。その1つが「怪文書」だった。ちなみに球団側が事前に想定していた範囲内の売り上げは記録したそうで、こちらも一安心。「大切なのはファンの方々の“熱”を理解して、形として届けられるかどうかです」。熱を生み出せていたのかはわからないが、深田課長の言葉に、また救われた気持ちになった。
(竹村岳 / Gaku Takemura)