【連載・近藤健介】佐々木麟太郎は「スターになれる」 球界最強打者が断言する理由

近藤健介【写真:古川剛伊】
近藤健介【写真:古川剛伊】

ドラフト最大の“サプライズ”に「びっくりした」

 鷹フルが今シーズンお送りした人気連載「~極談~」。2025年のラストとなる近藤健介外野手の第2回は“佐々木麟太郎内野手へのラブコール”がテーマです。今年のドラフト会議で“最大のサプライズ”となった交渉権獲得を、近藤選手はどのように見ていたのでしょうか。球界最強打者が語る佐々木選手の「凄み」とは――。

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 会場は驚きの声に包まれた。2025年ドラフトでソフトバンクとDeNAが米スタンフォード大の佐々木を1位で指名。城島健司CBOが当たりくじをつかんで交渉権を獲得すると、再びどよめきが起きた。岩手・花巻東高では高校歴代最多とされる通算140本塁打を放った中で、プロ志望届を提出せずに米国留学を選択。異色の道を選んだ20歳の動向に注目は高まるばかりだ。

 今後の進路はまだ不透明な中で“ラブコール”を送ったのが近藤だった。「一緒のユニホームを着て……」。一連の流れに抱いた思い、そして“打者・近藤”として見た佐々木のポテンシャルをありのままに語った。

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続きの内容は

・大谷翔平を知る男が断言…「スターになれる」の根拠
・球界最強打者が佐々木麟太郎に見た“凄み”
・近藤が誰よりも熱望する「共闘」…その理由とは

「(ホークスの指名は)びっくりしましたね。魅力のある、スーパースターになれる逸材だと思います。状況はまだまだわからないですけど、本当に一緒のユニフォームを着て、彼が野球をやっている姿を見たいなと思います」

大谷を知る男が名言「素質は秘めている」

 近藤はドラフト会議をリアルタイムでは見ていなかったそうで、「ネットニュースで見て『そこにいった(指名した)んだ』って感じでしたね」と当時の心境を明かした。日本ハム時代は大谷翔平(ドジャース)とプレーしていた男が「スーパースターになれる」との太鼓判を押したのは、ちょっとした驚きだ。

 184センチ、120キロの堂々とした体格で、名門のスタンフォード大でも1年生から主軸を任されている佐々木。今や球界最強打者との呼び声高い近藤は“リアル目線”で20歳をどのように見ているのか。

「魅力はやっぱり飛ばす能力、豪快なところじゃないですかね。それこそ城島(健司CBO)さんも言っていましたけど、豪快な野球にぴったりじゃないですかね。それだけの素質は秘めているんだと思います」。高校卒業からわずか2年ながらも、近藤が強調したのは佐々木の「規格外のスケール」だった。

 王貞治会長も熱視線を送る佐々木との入団交渉は、スタンフォード大のシーズン終了後(来年5~6月)に解禁される。その上で7月中旬に行われるMLBドラフト会議の結果も踏まえて進路を決断する見込みだ。ホークスのユニホームに袖を通すかは未知数だが、近藤は誰よりも“共闘”を願っている。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)