大山凌の現状「本来のボールには…」 斉藤和巳監督が称賛、盛島のHRに「努力の甲斐がある」

斉藤和巳監督【写真:森大樹】
斉藤和巳監督【写真:森大樹】

先発・板東は2回無失点「試行錯誤しながら…」

 ソフトバンクの2軍は21日、秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」のオリックス戦に9-1で大勝した。3回に渡邉陸捕手の適時二塁打などで2点を先制。5回にはザイレン内野手、秋広優人内野手、井上朋也内野手の3者連続適時打などで一挙5点を追加すると、8回には盛島稜大捕手が左翼へソロ本塁打を放つなど、大量得点を挙げた。

 投手陣は、先発の板東湧梧投手が2回無失点、2番手の山崎琢磨投手が5回1失点。8回以降は、大山凌投手、宮崎颯投手が1イニングずつを無失点に抑えた。指揮を執った斉藤和巳3軍監督の主なコメントは以下の通り。

――2番手で投げた山崎投手が5回1失点の好投。
「こうやって2軍の試合で結果を残せたというところは良かったんじゃないですか。これを自信にするしかない。良い結果が出ることで自信をつけて、より自分の課題に集中して欲しいですね」

ーー今シーズンは3軍戦でも長いイニングを投げていた。
「3軍で夏場もある程度のイニングを投げるとスピードが落ちるので、そういったところもまだまだ課題です。ただ、もっと長いイニングを投げられるようになれば、ペース配分も覚えてくるものなので。長いイニングを投げられるように任せてもらえるようなピッチングをどれだけしていくかですね」

――8回に登板した大山投手が1イニングを無失点。直球もいい形で投げられていた。
「最近の中では良かったと思います。まだ真っすぐは抜けたりしていますけどね。変化球もそうです。本来、彼が持っているボールからすれば、もう少しかなっていう感じはするので、この結果をどう捉えていくか。完璧ではないのは間違いないので、そこをどう感じるのか。どれだけ修正できるのかというとこですかね」

――ザイレン選手は5回に適時打、6回には二塁走者を進める右飛、9回は四球。3打席とも内容が良かった。
「そうですね。フェニックスに来て、内容は悪くないので。きょうのタイムリーはセンターへ、しかも初球でしたし。ああいうバッティングがどんどんできるようになってくれれば。(6回の)ライトへの大きなフライは、結果的にランナーが進んだ形になっただけであって、今後もう少し押し込んだり、センター方向に打ったり、それが得点につながる、そういうバッターになって欲しいですね。進塁打なんて考えていないので。あれはもう結果です」

――盛島選手に待望の一発が出た。
「変化球をうまく我慢しながらしっかり捉えましたね。彼も今、自分の体を変えていくというところで、ダイエットというか、体のキレを意識してやっているので、本当に良い結果になった。努力の甲斐があるというか、また今後も努力のしがいがある結果になったので、良い方向にどんどん進んでもらいたいなと思います」

――先発した板東投手の現状は?
「本人が一番苦しんでいるでしょうね。その苦しみは正直続いてるかなという感じもします。本人も色々と試行錯誤しながら、少しモデルチェンジもしながらではあるとは思うけど。結果が良い日もあるけど、物足りなさも感じる状態が昨年からずっと続いているので、もどかしいだろうなという感じで見ています。本人の中ではどうにかしたい気持ちと、今の自分を受け入れているところと。本人しか分からない気持ちはあると思うけど、彼の愚直な頑張りを自分も見てきたのでね。そういう気持ちは理解できる。しんどいだろうなって感じはしますね」

――1軍のクライマックスシリーズ・ファイナルはどう見ていた?
「漠然とファンとしてですね。どんな形でも良いので勝ってほしいというところです。勝ち方が良ければそれは一番良いけど、隙がなくても負けてしまったら意味がないので。なんとか苦しみながらも勝ったので、最後が良ければいいんじゃないですか」

(森大樹 / Daiki Mori)