「2度と許されない」断罪した“ミス” 前田悠伍の「課題は明確」…2軍投手陣の現状

前田悠伍(左)と板東湧梧【写真:竹村岳】
前田悠伍(左)と板東湧梧【写真:竹村岳】

指摘した大野稼頭央の“悪い癖”

 ソフトバンク2軍は13~15日にかけて、タマスタ筑後でくふうハヤテと戦った。直前の6試合(5日~11日)で計50失点と苦しんだ投手陣だったが、この3連戦はわずか2失点に立て直した。6-0で勝利した15日の試合後、小笠原孝2軍投手コーチ(チーフ)に投手陣の“最新評価”を聞いた。15日に先発し、3回無失点の好投を見せた大野稼頭央投手には“悪い癖”を指摘。「2度とあってはいけない」と厳しく注意を促したプレーとは?

――大野投手は3回1安打3奪三振無失点の好投。
「3回に少し出力が落ちて、本人は『フォームが横振りになった』と言っていました。悪い時はその癖が出てしまうので、回を重ねて少し出てしまったかなと思います。最初は本当に良い時のボールに近かったです。細かいところを狙ってしまうとその悪い癖が出てしまうので、ゾーンを広げて強いボールを投げ込むことをやってきたので。良かったと思いますね」

――今後、より長いイニングを投げるのに必要なことは?
「無駄球を減らすことはもちろん、ストライクゾーンで勝負すること。一番の持ち味は緩急を上手に使うところなので、それがしっかりできるようになればいいと思います」

――宮崎颯投手が8回無死一塁で一塁ベースカバーに入った際、捕球ミスがあった。試合後にはすぐにベースカバーの練習をしていたが、小笠原コーチから本人にやると伝えた?
「もちろん。ボーンヘッド、ミスからの失点をなくしましょうということはチームで言っていることですし。あの捕球ミスは2度とあってはいけない、許されないプレーなので。身に染みてもらわないといけない」

――きょうの試合でも先頭打者に死球。2軍に降格してからこの数試合、制球に苦しんでいる?
「少し投げ方がずれているというか。1軍にいたら全てが勝負なので、全力で行こうとしすぎている。それは当たり前ですけど、その中でも自分の投げ方を崩して投げている。力みがものすごく出ていたので、そこを修正できればという印象ですね」

7回2失点だった前田悠伍の「課題は明確で…」

――13日に2回から登板した板東湧梧投手は6回4安打5奪三振無失点。甘く入ると弾き返される場面もあった。
「コントロールピッチャーなので、やっぱりそこに尽きます。良い時は右バッターにシュート、左バッターにカットボールと、コントロール良く投げ分けができたので、あとは高さですね」

――コントロールが悪い日もある中で、そういう時にどうするかが大事?
「悪い日でもそれなりの投球はできている。その時は抑えられているので」

――13日は左打者が3人並ぶ場面で木村大成投手を登板させた。
「もう課題は対左打者に尽きるので。左が並んでいたのでいきました。共通の課題として取り組んできて、やっぱり(2軍は)そういう場なので」

――14日に先発登板した前田悠伍投手は7回7安打5奪三振2失点。試合前半は抜け球も多かった。
「4回以降はきっかけをつかんだのか、好調時のボールまではいかないですけど、少しはいい形が出ていたかなと思います」

――体を大きくしたことや、1軍での中継ぎ待機での調整の変化みたいなものも影響がある?
「体(を大きくしたこと)は関係なくはないと思います。1軍はタイミング的にも、そういうふうになっているんですけど、あんまり関係ないですね。4回以降の感じで投げていけば、まだまだ良くなると思います。前回登板よりは良くなってたので」

――今、小笠原コーチの中で見えている前田悠投手の一番の課題は?
「課題は明確で右バッターのインサイド。そこにいかに投げ切れるかですね」

(森大樹 / Daiki Mori)