6回の“4失点”は「チャラにならない」 首脳陣は厳しい評価…川口&大野の「今の力」

川口冬弥と大野稼頭央【写真:古川剛伊】
川口冬弥と大野稼頭央【写真:古川剛伊】

7月10日から中6日…松本晴に見えた「課題」

 ソフトバンクは17日、ロッテ戦(北九州)に臨み2-2の引き分けに終わった。同点の6回表に4点を失ったが、雨足が強くなりコールドゲームが成立。意外な形による幕切れで、5回終了時のスコアが最終結果となった。先発した松本晴投手は3回2失点。2番手の大山凌投手は2回無失点と好投した。記録には残らなかったが失点を喫した川口冬弥投手、バトンを受けた大野稼頭央投手も含め、首脳陣はどのような評価をしたのか。倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)の一問一答は以下の通り。

――松本晴投手は再び中6日で登板。投球をどのように見たか。
「うーん、晴の良さは出ていなかったのかなと思いますね」

――相手も同じだが、グラウンドも含めて条件はよくなかった。
「グラウンドは関係ないですね。少なくとも(松本)晴が投げている時に雨は降っていなかったです。言い訳にならないし、それが原因ではないと思っています」

――小久保裕紀監督も、ローテーションを守る投手として今が踏ん張りどきだと表現していた。
「まあまあ、色々と課題はあるので。なんとか成長できるように、僕らも力になりたいと思っています」

――試合への入り方が難しい部分もあった?
「入り方は、別に(開始時間も)遅れていないし、難しくはない。普段通りです」

2回無失点の大山凌は絶賛「素晴らしかった」

――川口投手と大野投手について。。
「もちろんプロはそんなに甘くないです。これを糧にして、また成長してくれたらと思います」

――5試合無失点と結果を残していた中、川口投手を同点の場面で起用した。
「監督との話し合いで、川口に託しました」

――記録には残らないが、6回は4点を失った。川口投手、大野投手に対する評価は?
「記録に残らないからといって、きょうのピッチングがチャラになるわけではない。記録上はリセットされますけど、評価としてはチャラにはならない。これも含めて、今の力だと思っています」

――松本晴投手は、試合の序盤から飛ばしていくというスタイルで結果を掴んできた。その視点でいうと、この日の投球は?
「同じようには入っていると思うんですけど、なかなかそれが表現できていなかった。気持ち的には同じ。何も変えずにいくことを話し合って決めていますし、本人もそのつもりでいっています。だけど、どこかリズムが合わないのかなと。先発をやっていくのであれば、乗り越えなきゃいけないですし。まだまだ課題はあります」

――大山投手はしっかりと結果を残した。
「しっかり対応してくれたので。大山に関しては、すごくいい仕事をしてくれたなと思います。集中の仕方だとか、難しい役割だったと思いますけど。いつ始まる(再開される)か分からない状況だったし。そこでしっかりスイッチを入れて、先頭バッターからいいパフォーマンス見せてくれたので、そういう意味で大山はすごく大きかったですね」

――ピンチもしのいだ。
「最後ピンチは作りましたけど、そこも乗り越えてくれたので。もう素晴らしかったですね」

――屋外球場は当然、今後も戦う。そういう意味では、6回の2人には課題が出た。
「もちろん。まだまだこれからだと思いますね。あの2人が成長できるように僕もサポートしていきたいと思います」

(竹村岳 / Gaku Takemura)