調整登板の先発・ヘルナンデスは1回無失点
ソフトバンクの2軍は22日、ウエスタン・くふうハヤテ戦(タマスタ筑後)に7-0で快勝した。調整登板のため先発したダーウィンゾン・ヘルナンデス投手は1イニング無失点。2回からマウンドに上がった大津亮介投手が9回まで投げ切り、8イニングを3安打5奪三振無失点と快投した。打線は3回に庄子雄大内野手の適時打で先制すると、7回は5本の安打を重ねて6点を奪った。
21日に今季初の2軍昇格を果たした育成5年目の23歳、桑原秀侍内野手が3本の二塁打を放ち、2打点と猛アピール。庄子も2安打3打点をマークした。試合後に取材対応した松山秀明2軍監督のコメントは以下の通り。
――7回に一挙6得点。集中打の起点は桑原選手だった。
「(桑原は)昨日から本当に思い切りもよく、その中で結果も出してくれていて。本当にチームとしては彼がいい活躍をしてくれているっていう感じですね、この2試合はね」
――元々、振る力はあった選手。今回昇格したきっかけは調子が良かったから?
「それもありますね。今年はまだ1度も(2軍出場が)なかったので。そこで『どんな感じなのかな』ということで。元々はちょっと雑なバッティングをするタイプでしたけど、本当にコンパクトにバットを振れるようになっているというか。それが結果につながっている気がしますね」
――色々と試したい選手がいる中で、育成選手の出場枠の問題もある。
「やっぱり枠の問題があるので。なかなかみんなをうまく使えないことも多いんですけど。今回は本当にそのチャンスを彼が生かして、結果を出しているので。これから先もつながっていけばいいと思いますね」
――目の色も違っている?
「はい、そうですね」
日々変わる内野陣「彼らにとってマイナスにならない」
――2回から登板した大津投手が“準完封”のような形だった。
「きょうはインコースにもよく投げられていたし、簡単に打ち取っていたようにベンチからは見えていましたね」
――2軍レベルだと、圧倒しなければいけない立場のピッチャーになる。
「大津の能力でいうと、まあまあこれくらいの結果には抑えられるでしょうし、抑えていかないとね。当然1軍で投げていく、ローテーションで投げなきゃいけないピッチャーなので。そこは力通りの結果を出してくれた感じですね」
――チーム事情もあり、なかなか1軍での登板機会に恵まれていないが、監督から「腐るなよ」といった声掛けは?
「彼はどちらかというと、そうやって腐って横を向くような選手ではないので。2軍でも、もっといいものを(見せたい)というような考えを持ってくれているので。僕たちも、そこは結構助かっていますけどね」
――内野手は二遊間の選手が多く、毎日ポジションも変わっている。
「本当は(守備位置を)固定して使うことができればいいんですけど。まあ、1軍に呼ばれる可能性のある選手たちでもあるので。そうなったときに、やっぱり色んなポジションをこなしている方が、1軍の首脳陣からしたら使いやすい部分もある。そういう意味では、複数ポジションを経験することも彼らにとってマイナスにはならないので」
――降格した渡邉陸選手に「手本になってくれ」と伝えられた。
「やっぱり1軍の緊張感の中で、マスクを被ってきたわけですから。そこで彼が成長して、1軍選手としてやっていくうえで、メンタルの部分であったり、周りからそういう目で見られているということを自覚してもらいたい。やっぱり責任感の問題ですから。そこが強くなってくると、みんな『大人の野球選手』になっていくので」
――渡邉陸選手も「2軍の空気に慣れてはいけない」という気持ちが強い。
「だからこそ自分に厳しく、1日でも早く1軍に戻るためにはメンタルの部分もしっかりと前向きにやっていかないとダメなので。横を向いても仕方がないので。シーズンはまだまだあるんですから。ここからもう1回頑張っていけるように、2軍で結果を出してほしいと思います」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)