小久保監督の采配ズバリ 周東が前進守備からのスーパーキャッチ「佑京にしか取れない」

ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】

2番手以降5人の投手で無失点リレー…今季最長だった連敗を「4」で止める

 ソフトバンクは8日、みずほPayPayドームでの西武戦に3-1で勝利し、連敗を4で止めた。2回2死二、三塁で甲斐拓也捕手が中堅への2点二塁打を放って先制。1点リードの8回には近藤健介外野手が貴重な追加点となる犠飛を放った。先発の松本晴投手は6回途中1失点の力投で2勝目。2番手以降は5人の投手をつぎ込み、無失点リレーでリードを守り切った。試合後に取材対応した小久保裕紀監督のコメント全文は次の通り。

――苦しいゲームが続く中で連敗を止めた。大きな1勝になったのでは。
「おっしゃる通りです。はい。ずっと重い(展開の)試合が続いていて、昨日と同じような展開でね。あそこ(8回2死二塁)は周東(佑京内野手)がよく(大飛球を)捕りましたしね。今日は本当にチームが今年一番、勝つというところに関しては1つになっていたような感じですね」

――松本晴投手も好投した。
「5回までいってくれれば御の字というところでね。少し真っすぐが落ちてはきていたんですけど、(6回は)左から始まるというところで。あのイニングの頭は行かせようというところでね。2人抑えれば3人目もいく予定だったんですけど。もし1人出ればそこで交代しようと思っていました。よく投げてくれたと思います」

――5人の投手リレーでリードを守り抜いた。
「今は後ろのピッチャーも若い子ばかりなんでね。本当に優勝争いしている中で、ルーキーを勝ちパターンにしないといけない状況ですけど。彼らの成長のためにもね。こんな経験はできないと思うので。そんなにプレッシャーに感じることなく、といっても感じるでしょうけど。今日ぐらいしっかり仕事をすることによって自信になっていくんじゃないですかね」

――甲斐選手の2点タイムリーで先制。
「もう2アウトを取られた後だったんでね。本当にあの2点タイムリーは大きかったし、(相手先発が)武内だったんでね。なかなか点は入らないなと思っている中だったので。そのあとの(5回)ノーアウト一、三塁のチャンスで入らないという、本当に重たい展開だったんですけど。最後に近藤がしっかり犠飛を打ってくれてね。あれで少しは楽になりましたね」

――今後に向けて。
「優勝に向けて再加速していきたいと思います」

――負けられない戦いだった。
「なかなかね、勝たせてくれないことは分かっていたんですけど。昨日と同じような展開の中で、昨日やられたピッチャーがしっかりやり返してくれたんでね」

――8回は外野陣のファインプレーが2つ出て、チームを救った。
「(2死二塁で)同点阻止の守備隊形を敷いたので。まあ(周東)佑京にしか取れないでしょうね。前進守備ですから。定位置じゃないので。センター前をアウトにできるところまで(外野手の位置を)前にしていたので」

――ルーキー2人にとっては真価を問われるマウンドだった。
「真価までは問わないですよ。まあ、経験しながら。逆にこの優勝争いの中でね、ああいうところで使わないといけないチーム事情なんで。逆に怖いものなしでいってほしいんですけど。きょうはああいうところで大山はフォアボールを出しましたけどね。ほかのピッチャーも含めて、(無失点で)継投できたというのは自信にしてほしいですけどね」

――8回2死二塁で外崎に申告敬遠は考えなかったか。
「次、おそらく栗山が出てくるんで。そうなると外野手を(定位置まで)下げる予定だったので。今日は勝負をさせようと。頭を越されても同点でまた二塁にして勝負というところで。セオリーとは違うんですけどね、本当は。だから(外野の頭を)抜かれていたら、僕の采配ミスになりますけど。きょうはそこは同点オッケーというか、あいつ(杉山一樹投手)をゼロで帰ってこさせようと勝負をかけました」

――長谷川威展投手は久々の投球で結果を残した。
「そこは素晴らしいというか、左(打者)が2人並ぶところで準備していたんですけど。彼の声(雄叫び)を初めて聞きましたね。あまりしゃべらない子なので」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)