“不運”続きに胸中「苦しさがゼロでは…」 見え始めた復調の兆し、和田毅のコメント全文

ソフトバンク・和田毅【写真:上杉あずさ】
ソフトバンク・和田毅【写真:上杉あずさ】

反省点は本塁打「不用意な1球だった」、球数は“110”をクリアし「投げておかないと」

 ソフトバンクの和田毅投手が27日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの阪神戦に先発し、7回6安打2失点と好投した。初回、先頭打者からこの日最速となる145キロの直球で見逃し三振を奪うと、毎回の12奪三振。これが2軍戦4度目の先発だったが、最長の7回、最多の112球を投げるなど状態の良さもアピールした。6回に2ラン本塁打を浴びたが、失点はこの2点のみ。反省と収穫がある登板だった。和田投手の登板後のコメントは以下の通り。

――ご自身では振り返っていかがですか。
「やっぱちょっとあそこのね、ホームランが、カットボールだったんですけど。その前の打席でね、カットボール3球続けて打ち取っていたので、スリーワンのあの場面はカットを狙っていたのかなっていうか。ちょっと不用意な1球だったですね、あれは。ちょっともったいなかったですね。それ以外は、投げたのを打たれたりとか」

――7回は強い決意でマウンドに上がった?
「球数も94球だった。いつも90球くらいで降りることが多いので、ちょっと100球以上っていうかね、110球以上投げられるっていうのを自分でも確かめたいっていうか、投げたかったですし、そんなに今日は体もバテてもなかったですし、まだまだ全然いけそうな体でもあったので。行けるところまでは、とりあえず7回は行かしてくださいっていうことで。小笠原さんが来られたんですけど、点取られたら代えてくださいっていうことで。そういう感じでした」

――100球じゃなくて、110球っていうのは?
「ほんとはランナーが出なければ、110球以内に収まると思ったんですけど。ランナーが出てああいう場面だったので、また球数も使いましたけど。最近では110何球も投げてないので、そういう意味ではちゃんと投げられたなと思ったので、今日」

――6回が終わった時点で小笠原コーチは変わろうかって感じだったんですか? それとも『どう?』と意見を聞きにきた感じ?
「『どうする?』っていう風に言われたので、100球前後っていう風に言われてたので、前で代えるより後ろで代わった方がいいかなと。個人的にはやっぱ100球は超えて投げたいっていうか。昨年もそんなに100球超えたっていうのは1回ぐらいしかやってないと思うんで。できれば投げたいなと。体の免疫じゃないですけど、そういう意味も含めて、1回は投げておかないといけないかなと思ってはいるので」

――今日は、どういう球が良かった?
「ある程度、制球できたものもありましたし、ちょっと甘い球で空振りしてくれたのもありましたけど、体的にも、いろいろ当たったりとか、皮がむけたりとかいろいろありましたけど、まだ100(%)ではなくて完全にではないですけど、その中で、しっかりここまで投げられたっていうのは、ほんと1つ良かったのかなと思います」

「もっともっと精度的なものは途中からチェンジアップの感覚も掴んで、これだなっていうのはちょっと掴んだ。ミエセス選手のチェンジアップの空振りとか、あれはちょっと理想的な空振りが取れたので。ああいうのをもっともっと増やしていかないといけないなっていうのは思います」

――その三振とは、1回目ですか? 2回目ですか?
「2回目です。1回目のチェンジアップはあまりよくなかったので、引っ掛けていたので」

――ストレートの出力も出ていた。
「145(キロ)も出てましたし、6回とか43とかも。後半でもね、42、43ぐらい出てたので。前回6回の時は130キロ台、140まで出なかったので、そういう意味では出力もさらに上がっていますし。今日投げたことで、また体もまた慣れて、もっともっといい感じになってくると思うので」

――前回、足のマメが破れてしまった時は、松山2軍監督がその分出力が上がって、いいボールがいってるからじゃないかなみたいなこと言われてたんですけど、ご自身でもそういう実感?
「そうですね。今までちゃんとしっかりキレていなかったってのはもちろんありますし、ボール自体もやっぱ弱かったので、前回ぐらいから最初の3回ぐらいまではある程度強かったですけど、その時より、今日の方がまたさらによかったです。投げるたびに少しずつですけど、ボールの強さっていうのも戻ってきてるところもあるので、ほんとに1か月遅れてるなっていうのは思いますね、投げながら」

――今日は12奪三振もあった。
「久しぶりに、ファームの試合とはいえ久しぶりに2桁奪三振できたんで、これを上でもやれるぐらいのもっともっと精度を上げたり、強さも上げていかないと、上では多く取れないと思うので。ほんと1つのいいきっかけとして、またしっかり反省して、次投げたいなと思います」

――上に行く準備としては?
「どうですかね。自分としてはもう、体的には100球以上投げることができましたし、イニングも投げられましたし、あとはもう上の判断です。もうちょっと下で投げてくれって言われたら下で投げるし、上で投げてくれと言われれば投げたいですし。自分はまず、また次の登板に向けてね。どっちで投げるかわかんないですけど、しっかりと準備をしていくだけなんで。ただ、今日のホームランっていうのは、やっぱり1番やってはいけないところ。もったいなかったので、しっかり反省しないといけないなと思います」

――ちょっとアクシデントも続いたりして、内心苦しいというか、もどかしいというような思いだったんでしょうか。どうでしたか。
「どうですかね。自分で招いてるだけっていうのもありますし。1月の自主トレでふくらはぎを痛めたりとか、脇を痛めたりとかね、自分で招いてしまったことがね、こういう風に。1月もしっかりトレーニングできてないですし、2月もちゃんと投げられてなかったりとかね、そういうのが積み重なっていってね。本当に自分で招いてることなので、それはしっかり、自分で落とし込んでね。でも結果を出さない限りは投げれませんし。そこで沈んでも、自分にとってプラスではないので」

「苦しい、苦しさがゼロではないですけど、でもチームがほんと優勝するために一生懸命戦ってるので、そういう姿を見て、やっぱり自分も戦力になれるような状態になりたいっていう、ただそれだけなので。しっかりとまた準備したいと思います」

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)