「これからを背負っていく投手に」 好投のドラ4村田賢一を松山2軍監督が絶賛

ソフトバンク・松山秀明2軍監督【写真:米多祐樹】
ソフトバンク・松山秀明2軍監督【写真:米多祐樹】

「低めに丁寧にボールを投げて、ゴロを打たせて、本当にナイスピッチング」

 ソフトバンクの2軍は15日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグ開幕戦で中日と対戦し、0-4で敗れた。開幕投手を務めたドラフト4位ルーキーの村田賢一投手は6回途中1失点と好投。だが、7回に昨季までソフトバンクでプレーした上林誠知外野手の適時打などで追加点を奪われ、打線は4安打に封じられた。試合後の松山秀明2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――開幕セレモニーの挨拶でメンタルの大切さについてお話されていました。
「はい、そうですね。やっぱり1番最後はそういう気持ちの部分、技術が同じレベルになってくると、そういうところの差が出てくる部分もあるのでね。今日のピッチャーでも2軍でも、攻めていって打たれる分には何か繋がっていくものがあると思うんですけど、やっぱり怖がったり、そういう中のピッチングっていうのは成長するものが少なくなってくると思う。そういう意味では、やっぱり向かっていってほしいなという気持ちは本当に大事になってくると思うんです」

――それを踏まえて今日の村田投手のピッチングは?
「よかったんじゃないですか、本当に。初回ちょっと緊張もあったと思うんで、ちょっと大丈夫かっていう感じはありましたけど、もうほんとにアウト1個とってから落ち着いて、彼の本当に持ち味ですね。低めに丁寧にボールを投げて、ゴロを打たせて、本当にナイスピッチングだったと思いますね」

――村田投手を開幕戦の先発に指名した理由は?
「将来というか、彼らがやっぱりソフトバンクをこれから背負っていけるピッチャーになってほしいっていう思いもありますし、当然そこで投げるだけの力もあるので。それを今日、本当に出してくれた。本当に良かったな、と。緊張でどうなるかなとちょっと思いましたけど、意外と大丈夫でしたね」

――監督から見ても緊張してる様子はありましたか?
「先頭は本当にちょっと投げ急いでるな、やたら突っ込んでるなみたいなところはありましたけどね。ちょっとドキドキしましたけど、ミスも絡んだので。ああいう場合、普通バタバタといかれるんですけど、彼はしっかりと立ち直ったというか、逆にそのミスをカバーしてくれたんでね。ああいう部分は本当に素晴らしいというか、メンタルもしっかりしているなっていうことは今日ちょっと感じました」

――今後はどういうプランで。
「プランというか、彼が先発として1人前になっていけるように。全ての経験が彼のスキルになってくると思うので。一気にそのスキルは上がらないですけど、徐々にその経験を積んで1軍で投げられる準備をできればいいなと思います」

――打線の方はちょっとさみしかった。
「そうですね。初試合が完封はちょっと寂しかったですけどね。内容的にはいい打席の選手も中にはいたんですけど、ちょっと正面に飛んだり……。でも、選手たちも緊張もあったと思うし、明日は打ってくれるんじゃないですか」

――廣瀨選手の所にたくさんボールが飛んだ。
「あれだけあそこに飛ぶってのは珍しい。でも、それが正直、村田の持ち味なので。内野手はやっぱりしっかり守ってあげないと。彼はそうやってゴロを打たせてアウトにするピッチャーなので内野手はしっかり守らないとダメですね」

――1年間、松山2軍監督としてどう統括していく。
「個々の選手を1軍でプレーできるように成長させていくことが僕の使命だと思ってるので、最終的にここにいる彼らが自分でどうやって活躍できるか、どうやって活躍させられるか。本当にそれしか考えていないですね」

――中日に移籍した上林選手が活躍しました。
「ここで恩返ししなくていいって言ったんですけどね(笑)内容いいですね。相手ですけど、ちょっと遠慮してほしかったですね(笑)

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)