正木智也に電話口からかけられた助言 ドラ3廣瀨隆太にとって大きい“先輩”の存在

ソフトバンク・正木智也(左)とドラフト3位で指名された廣瀨隆太【写真:藤浦一都、福谷佑介】
ソフトバンク・正木智也(左)とドラフト3位で指名された廣瀨隆太【写真:藤浦一都、福谷佑介】

「正木さんには負けたくないなっていう気持ちが大きい」

 期待の右の大砲候補だ。ホークスがドラフト3位で指名した廣瀨隆太内野手(慶大)は東京六大学リーグで阪神の岡田彰布監督に並ぶ歴代4位の通算20本塁打を放った強打者だ。慶応義塾の幼稚舎から“慶応一筋”。11月30日に仮契約を結び、幼稚舎から誕生した初のプロ野球選手となることが決まった。

 そんな廣瀨にとってホークスには頼もしき先輩がいる。同じ慶大出身の先輩である柳町達外野手と正木智也外野手だ。4歳離れた柳町とは一緒にプレーしたことはなく「面識はあります」という程度だが、正木とは2歳差。慶応高、慶大でチームメートとしてプレーした。

 廣瀨にとって正木は“お兄ちゃん”的な存在。入団が決まると、早速、電話をかけて、3度目の同じチームでの後輩になることを報告した。正木からはホークスの先輩として「厳しい世界ではあるけど、本当に施設もいいし、野球がうまくなる環境は整ってるから頑張って」と助言をもらったいう。

 来季が3年目になる正木はプロ1年目、2歳上の柳町がチームに馴染むために面倒を見てくれた。プロ初ヒットのお祝いで焼肉に連れて行ってもらうなどグラウンド内外でサポートしてもらった。まだ、廣瀨は正木にお願いはできていないというが、「正木さんは優しいんで、いろいろサポートしていただけると思います」と、先輩の優しさに全力で期待している。

 正木と廣瀨は、ともにホークスにとって課題とされてきた右の大砲候補。「正木さんはよく一緒に自主練とかもやらせていただいていたので、負けたくないなっていう気持ちが大きいです。切磋琢磨して、お互いを高めていける関係性になればいいなと思っています」。2人が打線に入り、結果を残せば、チームにとって大きな収穫になる。

「地元を離れる不安は特にないです。明太子が好きなので、楽しみにしています」。1月から始まる新生活に胸を躍らせていた廣瀨。慶応の先輩である柳町、正木とともにホークスを背負って立つ選手を目指す。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)