同じ時代を生きる同学年の仲間は、プロ野球選手たちにとっても特別な存在です。共通の話題は多く、プライベートでも親交を深めることも。その世代や選手間の関係性を知る上で、ひとつのヒントになるのが、それぞれの「呼び名」です。
鷹フルでは、ホークス内でも特に個性派が揃う1995年度生まれの面々が何と呼び合っているかを調査。今回は高橋礼投手に「同級生を何て呼んでいますか? 何て呼ばれていますか?」と聞いてみました。意外なニックネームや素敵なエピソードを教えてくれました。
――2017年ドラフトの同期入団です。最初の印象は覚えていますか?
「大学の時から何度も対戦しているので。けっこう背も高くて、髪の毛に剃り込みを入れていたんですよ。めっちゃイカつくて。怖いやつかなって思ったら、めっちゃ優しいやつでした。(ドラフトで同期と知った時は)どんなやつかなって思いましたけど」
――周東佑京内野手も同期入団ですね。
「佑京は、佑京ですね。(第一印象は)細い、です。あとめっちゃよく笑う。めっちゃいい笑顔やなって思いました。けっこうおしゃべりだったので、最初から。積極的に話しかけてくれたので」
――リバン・モイネロ投手は?
「(少し考えて)ティトですかね。すごいやつですよ。野球で尊敬する部分は多いです。プライベートではわんぱくというか、やんちゃというか。いたずら好きな感じですけど」
――尊敬している部分とは?
「自分の体のことをよく知っているなって感じはします。勉強しているというか、自分の体を理解している。ここが張っていて、ここがよくないとか、トレーナーとよく話しているところも見るし。ああしたらいい、こうしたらいい、みたいな。そういう話は聞きますし、よく理解しているんだなって」
――板東湧梧投手は?
「バン、です。勉強熱心ですよね。野球がめっちゃ好きなんだと思います。何度もJR東日本(板東の前所属)に練習しに行ったことあるので(アマチュア時代から)会っていました」
――仲良しですか?
「けっこうしゃべりますね。今度、飯も行きますし」
――板東投手は「プロに入った時に同級生会をやってもらった」と話していました。
「そうですそうです。3人、4人くらいでしたけど。(社会人から板東が)入ってきた感じだったので。最初はね、気まずいじゃないですけど気を遣うじゃないですか。はやいところで1回、ご飯に行きたいと思っていたので」
――上林誠知外野手は?
「誠知ですね」
――野手と投手ですが、話はされますか?
「こないだご飯に行きましたよ。よく話はしますね。家も近いですし、よく連絡も来ます。同級生だから、普通に話やすい感じですね」
――どんな人ですか?
「寡黙。見たまんまだと思いますよ。でも飯の時はめっちゃしゃべりますね」
――上林選手こそ野球が大好きなイメージがあります。
「誠知は自分を高めるのが好き。自分の成績に常に満足しないから、先を見て、結果を見て、戸惑うところもある感じだと思います。孤高って感じですね」
――古川侑利投手は?
「侑利くんです。侑利くんはマジで優しいです。仏みたいな感じ。(今季からチームメートになって)嬉しいですね。いろいろ渡り歩いているだけあって、ちょっとのことだったら動じない感じはします」
――板東投手は、古川投手の第一印象はちょっと怖かったと話していました。
「怖くはないですけど、どんな話したらいいのかなって最初は考えちゃいました。別に何も考えずに話せばいいんでしょうけど。いい人に見えたから、何を話せばいいかなって思ってましたね」
――渡邊佑樹投手は?
「ナベですね。ナベはめっちゃ面白いです」
――板東投手は「不思議」と表現していましたけど?
「その先に行ったら、めっちゃ面白いんですよ。なんか、どんな話でも首を突っ込んできて自分のコメントだけしてどっか行くっていう(笑)。その感じをバンは不思議に思うかもしれないですけど、僕は面白かったです(笑)。その場を荒らすだけ荒らして。後輩と話していても『お前、なになにじゃね?』って言って、どっか行くみたいな。ナベがいたら、たぶんシーンってならないです」
――高橋礼投手は、何と呼ばれていますか?
「礼ですね。(下の名前以外で呼ぶ選手は)いないです」
――どんな世代ですか? 板東投手によると……。
「『まとまりがない』って言ってたでしょ?(笑)」
――仲良くも、悪くもなく、個性は強いけど変な人はいないと言っていました。
「みんなね、気を遣って、遠慮して。優しいから、逆に1人になっちゃう。後輩と……ってなっちゃうことは多いです。クリ(栗原陵矢外野手)とか、ヒロシ(甲斐野央投手)みたいなのがいないから。本当はみんなで飯に行きたいし、でも勇気がなくて、誰も切り出さないみたいな」
――高橋礼投手が“幹事”をすれば……。
「いや、できないです。そういうものなんです。行きたくないわけじゃないですよ? 行きたいんですけど『忙しいかな』とか『きょう予定あるかな』とか。『タイミングじゃないかな』みたいな(笑)。みんなの成績も気にして、あいつ調子悪いしな……とか。佑京はけっこう成績で波がある感じなので」
――話していて、高橋礼投手は同級生と満遍なく仲のいい印象を受けました。
「しゃべりますね。みんな好きです。みんな好きですし、めっちゃ好きって感じでもない。普通です」
――上林選手とよく話すのは意外でした。
「そうですか? 誠知はね、入ってすぐ1軍で一緒にやっていたし、話すことも多くて」
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