周東佑京「終わるところまで来ている」 痛恨敗戦で背負った責任…貫いた“姿勢”

11日のロッテ戦に出場した周東佑京【写真:小池義弘】
11日のロッテ戦に出場した周東佑京【写真:小池義弘】

ロッテに敗戦直後…周東が語った“責任”

 苦しい戦いが続いても、前を向く姿勢は変わらない。1-9で完敗した11日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)。大関友久投手が2回4失点(自責2)で降板し、3回までに8点差をつけられた。12球団最多のシーズン75失策を喫しているチームは、この日も2つのエラーが出た。いずれも失点に絡み、終わってみれば打線も2安打。投打ともに振るわず、屈辱の敗戦を喫した。

 2週間前の8月31日、同じZOZOマリンで行われたロッテ戦を思い起こすような試合展開だった。この時も守備の乱れから流れを明け渡し敗戦。試合後、小久保裕紀監督が緊急ミーティングを開いた。そこからチームは5連勝したが、再び3連敗。悪い流れを断ち切れずにいる。

 11日には日本ハムがオリックスに勝利し、ゲーム差は2に縮まった。「野手の責任かなと思います」。同日の試合後、周東佑京内野手が語ったことは――。

「序盤であんな展開にしちゃったのは野手の責任かなと思います。エラーもあったし、なかなかランナーも出せなかったし。難しかったですけど、もう少し早く点を取れていたら、なんとかできたのかなとも思いますし。そこでエラーがなかったら……とかは思いますけど。切り替えてやっていくしかないのかな」

 ミスに目を背けることなく、選手会長として敗戦の責任を一身に背負っていた。守備の乱れで大量リードを許しただけでなく、打線も栗原陵矢内野手の犠飛で1点を返すが精一杯だった。「2番・中堅」で出場した周東自身も4回に足を生かした内野安打を記録したが、その後は凡退。9回2死では遊ゴロに終わり、最後の打者になった。

 とはいえ、長いシーズンを戦う上で必要なのは切り替え。今季は開幕から主力の怪我が相次いだが、若い選手の活躍もあってここまできた。毎試合毎試合、全てがうまくいくわけではない。反省を口にした直後、周東もすぐに前向きな言葉を発した。

「終わったので仕方ないと思います」。幸いなことにチームは12日がオフで、13日から京セラドームでオリックスと戦う。小久保監督は「ズルズルといきそうなところだけど、明日は試合がないので。プラスに捉えて」と切り替えていた。周東も「明日休みを挟んでまた大阪でゲームするので。切り替える時間はありますし、そこは1人1人がどう考えることかなと思います」。選手会長らしくナインを鼓舞した。

 レギュラーシーズンも残り1か月を切り、残り試合数は17にまで減った。「暗くなってもね。もう気が付いたら終わってしまうところまで多分来ているから、気付いた時には手遅れにならないように。誰が声を出すとかではなく、全員でやっていけたら」。リーグ連覇に向け、自らが下を向くわけにはいかない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)