
照れながら明かした「家族の存在」と子育て論
鷹フルの人気企画「シーズン連載~極談~」。近藤健介外野手の第3回、これまであまり語られなかった「家族の存在」がテーマです。2019年に結婚した妻と5歳の長女、そして2歳の双子の姉妹。普段はゆっくりと過ごす時間も限られていますが、最近「宝物」をもらったそう。近藤選手の子育て論も聞きました。
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シーズン中は身も心も削るような毎日を送るプロ野球選手。インタビュー中、近藤の表情が途端に柔らかくなったのは、家族の話題になった時だった。普段はあまり語ることがない思いを、少し照れ臭そうに明かした。
「いや、まあ、何て言うんですか……。やっぱり家族ができてからは、より体のことも考えるようになりました。結果を常に出し続けて、長くやりたいなって思いが強くなっているかなと。間違いないく活力になっているかなと思いますね」
今年2月に取材した際には、最後に泣いた出来事が2019年に行われた日本ハム・田中賢介さんの引退試合だったことに触れ、「ドラマとか映画を見ても、泣くことが全然ないので。いつも妻には『心あんの?』って言われますね」というエピソードを明かしていた近藤。改めて妻に抱く思いを聞くと、口にしたのは“感謝”だった。
「普段から好きなようにやらせてもらっているので。もちろん子どもの面倒もずっと見てくれていますし……。自分がいる時は家事もやりますけど、これを毎日って考えたらすごい大変だなと思います。だからこそ野球でカッコいい姿っていうのを、妻も含め、子どもにも見せたいなって気持ちはありますね」
3人の娘にメロメロ…「ずっと可愛いです」
なかなか一緒にいられない子どもたち。久しぶりに会った際には、成長ぶりに驚いてばかりだという。近藤が語った“子育て論”とは。
「3人とも女の子なので。やりたいって言ったことは、ある程度やらせてあげたいなとは思っていますね。自分で色々と好きなことを見つけてほしいので。あまり『あれしろ、これしろ』と強制しないようにはしています。怒ったりすることはほぼないですね」
5歳になった長女は様々な習い事にも取り組んでいるという。「やりたいって言ったことは結構ありますよ。水泳もそうですし、体操も。フィギュアスケートもやっていましたけど、すぐに辞めました。思っていたのと違ったんじゃないですかね」。思わず苦笑いを浮かべつつも、その成長ぶりに目を細めた。
2歳の双子も少しずつ話せるようになってきたという。「可愛いですね。ずっと可愛いです」。思わずメロメロになっているという近藤が明かしたのは、最近もらった“宝物”の存在だった。
「手紙をもらいました。書くのが好きみたいですね。やっぱりそこは女の子だなと思うんですけど。まだ『大好き』しか書けないので。パパ(の文字も)も入ってます。バッグの中にしまっています」
遠征に出かける際には長女から『また長いね』と声をかけられることもあるそう。満身創痍で戦う現状、チームも自身も踏ん張りどころを迎えている。ラストスパートを後押しするのは、もちろん愛する家族の存在だ。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)