ジーターが追撃の適時打、渡邉は勝ち越し弾
ソフトバンクの2軍は30日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・広島戦に12-2で勝利した。初回に2点を失うも、その裏にジーター・ダウンズ内野手、井上朋也内野手の適時で同点に追いつく。4回には渡邉陸捕手が勝ち越しの4号ソロ、山本恵大外野手の2点タイムリーなどで9得点を挙げて試合を決めた。
先発の東浜巨投手は6回7安打4奪三振2失点と粘投。復帰2試合目となった柳田悠岐外野手は1打数無安打、2四球の成績だった。試合後に取材対応した松山秀明2軍監督の主なコメントは以下の通り。
――山本選手に久しぶりの快音が聞かれた。
「これがあとは続くか続かないかですね。これがいい方向に続いてくれればいいと思いますけどね」
――松山監督の目からも状態は良くなさそうに見えていた。
「全く良くなかったでしょ。凡打する内容が良くなかったですし、ボールの見送り方も含めて全てがヒットを打てる状態じゃないようには見えていました。きょうはヒットを打てましたけど、それがきっかけになって(状態が)戻ってくれればいいなと思います。それまでの打席内容では、なかなかヒットになるような雰囲気はなかったので」
――春先から好調を維持していたが、打撃は少しのきっかけで変わるもの?
「基本的には引っ張り込んだりしていくとバッティングは崩れていきますよね。そこをセンター中心に体重移動して振っている時は、やっぱり色々なボールに対応できる。逆にかかとに体重がかかり出すと、ボール球に対応しづらくなるので。そこでしょうね。きょうの2本目のヒットはいいヒットですよね。体重もちゃんとしっかりセンターに乗って。ああいうスイングの形が続けてできるようになれば、また戻ってくるんじゃないかなとは思います」
――秋広優人内野手も久々のマルチ安打だった。
「秋広の場合はどちらかというと、バットコントロールがあるタイプのバッターなので。最近はどうしても膝元のボールを空振りをするケースも多かったですけど、きょうは持ち味である逆方向に押し込んでいけているような感じだったので。それが自分のスタイルなので、続けていけばいいと思います」
――渡邉陸選手は勝ち越し本塁打に好走塁と、集中力の高さが際立っていた。
「まあ、みんなが1軍を目指して野球をしているわけですから。1軍で自分たちがプレーするために何が必要なのかっていうことを、もっと自覚してね。やっぱり2軍で結果が出たから満足しているようではね。1軍で自分たちがプレーして、1軍のピッチャーを打つのが目標なので。そのために2軍でも取り組む形であったり、どこで満足するのかっていう話ですからね」
井上が連日の適時打「続けていけばいい」
――井上選手が昨日(29日)に続き、勝負強さが光った。
「彼は右中間方向に打球を打っていると、バットの出方もいいですし、それを続ければいいと思います。大きい打球を打つんじゃなくて、センターに強い打球を打っていけばいい成績は出てくると思います。だからそれが今ちょっと出ているので。今は状態が良くなってきましたね」
――伊藤優輔投手は昨日の悔しい降板から連投。首脳陣の思いを感じた。
「彼にとっては(昨日の)あの状況で、ああいうピッチングになったこと自体が悔しいだろうし。でも、あそこを抑えないと上はない。きょうくらいの勢いでボールを投げられれば、当然昨日も抑えられていたわけなので。やっぱりメンタル的なことも感じ取ってほしいっていうところでしょうね。『この気持ちで投げればいいんだ』みたいなものを感じてもらえれば」
――投手コーチと相談して、きょうもいかせようと?
「そうですね。投手コーチからは『ちょっと連投になるし』というのもありましたけど。でも連投になることよりも、そこで感じる方が大事だと思います。やっぱり引きずりますし、次にいくのも不安になる。正直言って、あの(前日の)ピッチングでは、いい場面で出せないです。そこはやっぱり、僕もいい時の彼(伊藤)を見たいし。きょうの彼を見たら当然、それでいってくれと。僕も納得できるし、みんなが納得できると思うんですよ」
――柳田選手は復帰2試合目。激走もあった。
「昨日もそうですけど、思った以上に走れているのでびっくりしました。7割くらいと本人は言っているんですけど、すごいなと。逆にスピードがついている時はいいんですけど、止まったり減速したりするところに不安があるということなので。だからそのままの流れで走っている分には、今ぐらいはいけるのかな」
――順調に状態は上がってきている?
「そうですね。あれくらいの走塁もできたので。明日(31日)の状況が悪くなっていなければ、それが一番本人も安心するとは思うんですけどね。なかなか、あれくらいの走塁は、勇気を持って試合でしか出せないので。(状態が)悪くなっていなければ、試すことができてよかったということで終わりますけどね」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)