今一番仲がいい選手には秋広優人選手を挙げました。4歳年下の後輩は5月中旬にトレードで加入したばかりですが「アキが1軍にいた時は毎日一緒にいましたね。福岡でも遠征先でもご飯にいきました」と、どんどん絆は深まっていきました。すでに会話もタメ口だそうで「全然、僕よりも陽キャですよ。会話していてもシンプルに波長が合う感じがします。笑いを取るのに、言葉のセンスがあるんですよね」と絶賛。佐藤直選手にとって“親友”と呼べる間柄です。
長谷川威展投手も関係性が深い存在です。どんな人か具体的に聞いてみると「変わっていますね」と即答。「長谷川は、アキとはまた違うんですよね。別に面白いことを言っているわけじゃなくても、声のトーンとか話し方で笑いを取っています。“仲良し歴”も長いですしね」。
年齢は佐藤直選手が1つ上。長谷川投手も敬語を使わずに話しているのかと思いきや「ハセは結構、ちゃんと後輩するタイプです。僕は全然グイグイ来られても大丈夫なんですけど、あいつは気が利きますよ」と信頼を寄せています。しかし、最近“変化”が生まれたそうで……。「『直樹さん』から『直樹くん』に呼び方が変わりました」。そんなところからも、2人の間柄が伝わってきます。
明るいキャラクターはまだまだ続きます。1軍で会話する姿をよく見かけるのが野村勇選手です。「何をしても怒らないし、めっちゃ優しいです」と、“無茶振り”することも日常茶飯事なんだとか。「(秋広選手や長谷川投手とは)またちょっと違いますね。勇さんは、なんか(表向きには)まだ隠してる感じがしませんか? でも僕は勇さんの面白さを知っているので」とニヤリ。秘められた一面がファンの方の前で披露される日が楽しみです。
JR西日本から2019年ドラフト1位で指名され、入団した佐藤直選手。同期入団は大卒が多かった世代でした。「年下の僕が言うのも変ですけど、友達みたいな感じで接しています」。その中でも柳町達選手の名前を挙げ、「達さんとは、ご家族とも仲良しなんですよ。子どもにも会わせてもらったことあるんですけど、もう可愛くて可愛くて……」。盛り上げ上手の佐藤直選手。子どもをあやすのは得意だそうで「めっちゃ好きですね。笑ってくれたら嬉しいです」とニッコリでした。
頼もしい先輩たちについても語ります。自主トレをともにする柳田悠岐選手は「野球選手としてはもちろんですけど、全てにおいてああいう人になりたいです」と憧れの存在なんだそう。自主トレを通じて、関係が深くなった他球団の選手も数多くいます。「(日本ハムの)清宮(幸太郎)とかですかね。会えば挨拶もしますし、普通に仲良いですよ」。偉大な先輩のおかげで、自分自身の“輪”もどんどん広がっているところです。
栗原陵矢選手も自身のことを気にかけてくれる先輩の1人。食事に出かけると「真面目な野球の話が多いですね。クリさんはすごいですよ。野球にめちゃくちゃ向き合っていると思います」。佐藤直選手が1軍の試合に出始めた数年前から、「落ち込んでいる時にも元気をくれますし。『大丈夫や』って言ってくれます」と心を開いている存在です。
最後は選手会長の周東佑京選手。「誰に聞いてほしいとかでもなく、ずっとしゃべっているので、うるさいです」と言いつつも、「僕たち若い選手がミスをした時、上手くいかない時は『落ち込むなよ』って声をかけてくれますね。やっぱり佑京さんだからこそ、スッと入ってくるところもあると思います」。先頭に立ってチームを引っ張る背番号23を、心からリスペクトしていました。
ちなみに、甲斐拓也選手がホークスに在籍していた時は周東選手、栗原選手と4人で食事に行くことが多かったそう。しかし、甲斐選手が巨人に移籍したことで、その“頻度”は少なくなったといい、「佑京さんとか『ご飯連れて行ってくれる』って言っていたんですけどね。なんか誘われなくなりました」と明かしていました。“仲良し”な4人組がまた揃う日を、佐藤直選手も心待ちにしていました。