和田が柳田に送ったエール「チームのためのプレーはみんな見てきている」
「ギータ、待ってるぞ」。ホークスナインや首脳陣の思いを代弁したのは和田毅投手だった。ソフトバンクの柳田悠岐外野手が18日、筑後のファーム施設でリハビリ組に合流した。同日にみずほPayPayドームで先発投手練習に参加した和田は「あっ、今日から来てるんだ。おー」と反応。復活への第一歩を踏み出した主砲にエールを送った。
柳田は5月31日の広島戦で走塁中に右ハムストリングを痛め、「右半腱様筋損傷」と診断された。球団発表によると全治4か月。今季中の復帰は微妙な状況となっている。和田自身も2017年に左肩を痛め、約2年間も1軍のマウンドから離れるなど、過酷なリハビリ生活を送った経験がある。柳田へ送った言葉は暖かいものだった。
「チームのためにプレーしている姿っていうのは、もちろんみんなが見てきているので。だからこそ、今はもう自分のことだけを考えて、しっかり治してほしい。本当にそれだけだと思います」
和田にとってリハビリ生活で一番苦しかった時期は「動き始め」だったという。「制限なく動けるようになってからは、色々と野球のことで悩めますけど。今は野球じゃなくて、いつになったら動けるのかとか、走れるのかとか。最初の動き始めは『また痛めたらどうしよう』というのが頭をよぎるものなので」。まさにこれから柳田が直面するであろう時期だ。
チームは4年ぶりのリーグ優勝に向けて着実に歩を進めている。左腕は「上(1軍)のことを気にしないのは無理でしょうけど」と前置きしたうえで、「なんとか(柳田が)戻ってくるまで、みんなでやっていくしかない。自分のことだけに集中してもらえれば」と強調する。
リハビリに焦りは禁物だ。「早く戻ってきてほしいのは選手もファンも首脳陣もみんなが思っていることですけど。(痛みが)ぶり返したり癖になったりして、柳田悠岐のパフォーマンスがなくなってしまうのが1番望んでないことなので。本来の柳田悠岐の姿で戻ってきてほしいですね」。和田らしい温かみのある言葉だ。
柳田は2019年に「左半膜様筋損傷」と診断され、4か月のリハビリを経て実践復帰した。「(今回とは)逆の足のことがあっても、やっぱり戻ってきているので。ある意味、経験はあると思うので、彼なら大丈夫だと思います」と和田は言い切った。誰からも愛されるギータの帰りを、みんなが待っている。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)