「マウンドに上がれない」「評価している」 倉野コーチが強調…結果論ではない“理由”

ソフトバンク・倉野信次1軍投手コーチ【写真:竹村岳】
ソフトバンク・倉野信次1軍投手コーチ【写真:竹村岳】

8点ビハインドで登板…藤井皓哉の現在地「今はなかなか難しい」

 ソフトバンクは12日のヤクルト戦(みずほPayPayドーム)に3-9で敗れた。ここまで安定した投球を続けてきた先発の大津亮介投手が5回7失点と打ちこまれると、3番手の杉山一樹投手もソロ本塁打2本を許した。倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)は大津の「隙」を指摘。また、8点ビハインドで登板した藤井皓哉投手の「現在地」についても言及した。コメントは次の通り。

――大津投手の投球はどう見た。
「もちろん4回のあの場面もそうですけど、4回は打たれだしてからちょっと強い気持ちというのが僕にはあまり見られなかったことは残念でしたね。あのバッター(2点適時打を許した鈴木)だけじゃなくて、全体的に。続く5回もそうですけど、本人ともしっかり話しました。結果が悪かったから言うわけじゃないですけど、僕はマウンド上での姿だと思うので。そこにエネルギーを感じられなかった。戦う姿勢を感じられなかったのが残念だったし、この姿ではマウンドに上がれないよという話はしました。」

――そうなってしまった要因は。
「隙じゃないですか。心の隙。今まで上手くいっていたので。それが少し油断とは言わないですけど、僕は心のどこかに隙があったと思うし、大津にとっては初めての経験なので、これも。これを必ず糧にしてほしい。もう一度危機感を持ってやってほしいなと思いますけどね」

――ここまで安定していた杉山投手は2被弾。
「まあ杉山に関しては球自体はそんなに悪くはなかったんですけど、どうしてもあの展開で気持ちよく振られたというのは考慮すべき点だとは思いますけど。それでも勉強だと思うし。球自体はゾーン付近に暴れずにいっていたので。その点は評価しています」

――プロ初登板の大山投手の投球は。
「度胸はもともとあるタイプではあるので、楽しみですよね」

――大山投手は1軍では中継ぎで考えている。
「中継ぎというか、ロングができる中継ぎで。また先発陣に何かあった時のための、石川(柊太投手)がやっていたようなポジションをイメージして。必ずしもリリーフとしてこれからやってもらうということではないんですけど。いろんなことに対応するためのポジションではあるし、その能力があると思って配置しています」

――明日(13日)先発の大関(友久)投手が気を付けるべきことは。
「まあ、いろいろとあるので言えないですけど。なんとか今日のように気持ちよくバッティングをされないように、対策を練っていきたいと思います。」

――藤井(皓哉)投手は大量ビハインドの展開で登板した。
「調整というか、彼本来の状態ではないと判断していますんで。点差にかかわらず早く自分を取り戻してもらうために、点差関係なくいかせるというのは本人にも伝えていますので。今はまだなかなか僅差の勝ちゲーム(を任せる)というポジションは難しいという判断はしています」

――今日の投球を踏まえても、もう少しかかりそうか。
「いや、でも藤井の場合はすぐに立ち直ったりもするので。また明日の状態も確認しながら。日々変わっていくので。その時その時の状態を見極めて配置はこちらがしているので。明日になったらまたわからないです。」

「次回の大津に期待というふうに書いてやってください」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)