同期が知る素顔…18歳の上林誠知は「陰キャ」 名古屋での再会、ホークスナインは何を思った?

再会を果たした中日・上林誠知(左)とソフトバンク・石川柊太【写真:竹村岳】
再会を果たした中日・上林誠知(左)とソフトバンク・石川柊太【写真:竹村岳】

2013年ドラフトで同期入団の石川柊太は「元気そうでしたしよかったです」

 ソフトバンクは4日からバンテリンドームで中日戦を戦いました。ホークスナインが再会したのは、昨季までチームメートだった上林誠知外野手でした。笑顔で続々と挨拶に訪れる選手たちは、何を思ったのでしょうか? 石川柊太投手、松本裕樹投手、高谷裕亮バッテリーコーチに聞いてみました。18歳の上林選手を知っている石川柊太投手は「陰キャみたいでした」と衝撃の思い出を語ります。

○石川柊太投手

――上林選手との再会はいかがでしたか。
「数少ない同期なので、一緒に頑張れたらなって思いました。元気そうでしたし、よかったです」

「なんか久しぶりに会って、改めて大人になったなって思いましたね。受け答えとか、しゃべりとか。1年目とか、たどたどしいというか、コミュニケーション能力も全然で、言ってみれば本当に陰キャみたいな感じでしたけど(笑)。バヤシの成長をそういうところで感じられたというか」

――1年目の上林選手はそんな感じだったんですか?
「すごかったですよ。寡黙な感じじゃないですか? 受け答えとか、話す感じも全然違ったので、そこで大人になったなと感じました」

――上林選手と石川投手はキャラも違うと思うのですが、どうやって仲良くなった?
「でも同期なので、一緒に行動することも多かったです。食事会場もそうですし、当時はホテルもね。17年ですかね? 寮生はドームの時はシーホークに泊まったり、あの時もバヤシと一緒でした。自分も17年に1軍で出始めましたし。今もルーキーはルーキーで固まるじゃないですか。そういう繋がりじゃないですかね。周りに友達とか、知り合いがいないからっていう。そういう始まりだったと思います」

――再会した時はハグもしていましたが、それくらい嬉しかった?
「そうですね。同期の繋がりっていうのは、普通とは違うんじゃないですかね。同級生も違いますけど、一緒のタイミングでプロに入ってきたので、感慨深さはありますね。戦友ですし」

「加治屋(蓮投手、阪神)も頑張っていますし、やっぱり気になりますね。1軍じゃなくても。森(唯斗投手、DeNA)がどうだとか。1年でも長く、お互いにやれるようにね。落ち着いたらみんなで集まりたいですね。まだまだみんな落ち着いていないので、ギリギリの戦いですし。1人でも、2014年ドラフトが長く野球できるように、その1人として頑張りたいです」

○松本裕樹投手

――上林選手にすぐに挨拶に行っていた。少し意外にも思ってしまったのですが、再会はいかがでしたか。
「高校の時から知っているからですね」

――お元気そうでしたか?
「変わらず、はい」

――高校時代からの繋がり。
「僕がモリフ(盛岡大附高)でバヤシさんが(仙台)育英だったので、試合は何回かしましたね」

――打たれていましたか? 抑えていましたか?
「えっと、そんなに対戦は多くなかったんですけど。1個、印象にあるのはセンターフライなんですけど、それ以外はあまりは覚えていないですね」

――高校時代でも、いいバッターと対戦したら「このバッターはいいバッター」とわかるものですか?
「バヤシさんは東北では有名だったんでね」

――プロに入って、交流も始まった。
「1個上ですしね」

――どんな人ですか?
「あのままですね、裏表のない、あのままです」

――寮生活だと、一緒に過ごした時間も長かった?
「キャンプの時とかに一緒にご飯行きましたね。1年目か、2年目かの時。ご飯行った記憶はあります」

――ホークスの1996年組と1995年組は、対照的なイメージがあります。
「1個上は、割とバラバラかもしれませんね(笑)。でも、僕らは特別多かったので。バヤシさんの時は森さんとか石川さんとかでしたし。僕らくらいからですよ、ガッツリ高卒が多くなったのって」

中日・上林誠知(左)とソフトバンク・高谷裕亮バッテリーコーチ【写真:竹村岳】
中日・上林誠知(左)とソフトバンク・高谷裕亮バッテリーコーチ【写真:竹村岳】

○高谷裕亮バッテリーコーチ

――再会はいかがでしたか?
「懐かしかったですね」

――距離感の近い関係だった。
「色々とね、誠知がモヤモヤしている時に話をしたこともありますし、いい時も一緒に話をしていたので。年が離れているとか関係なくね」

――どんな人でしたか?
「あんな人です(笑)。まあ、野球に対しては超真面目なんでね。それは、いいところではもちろんあるんですけど、たまにそれが『もうちょっと遊び心があってもいいんじゃないかな』とも思ったり。そこは彼の性格なので」

――モヤモヤする気持ちも、耳を傾けていたんですね。
「そういう時もありましたね、愚痴りたいんだろうなっていう。選手はどんな時でも前を向いてやっていくしかないので」

――青色のユニホームは似合っていまいしたか?
「全然違和感なかったと思いますよ。新天地で頑張ってほしいですね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)