野村勇は「友達」…2歳上で「先輩やぞ」 緒方理貢が“思い出させた”大切な約束

ソフトバンク・緒方理貢【写真:竹村岳】
ソフトバンク・緒方理貢【写真:竹村岳】

緒方理貢、野村勇“先輩”は「友達です」

 大きな「PRADA」の紙袋を、緒方理貢外野手が持っていました。中身を聞いてみると、自主トレをともにした野村勇内野手からのプレゼントでした。2歳上の野村勇との関係性を聞くと「友達です、友達」と笑って語ります。プレゼントした側の野村勇は「うわぁ、ミスった」と思った経緯があったそう。2人だけのやり取りに迫りました。また、緒方は、牧原大成内野手、周東佑京内野手からのプレゼントも明かしています。

○緒方理貢外野手

――「PRADA」の紙袋は、何が入っていた?
「あれは勇さんからのプレゼントです。支配下(選手登録)になったということでの、プレゼントでした」

――名目は「支配下選手になった」ということだったんですね。
「はい、そうです」

――中身は? バッグですか?
「いや、靴です。スニーカーですね」

――背番号が2桁になった実感が湧く出来事だった。
「ずっと『買ってあげる』とは言われていたので。ありがたいです」

――プレゼントに至るまでの最初のきっかけは?
「自主トレで一緒だったので。結構前から『支配下になったらプレゼント買ってあげる』っていうのは言われていました」

――スニーカーは緒方選手の要望?
「『何欲しい?』って言われて、残るものがよかったので。靴をお願いしました」

――スニーカーは集めている?
「まあまあ持っていますよ! でも欲しいものがあったら買うくらいです。『これいいな』って思ったら買うくらいで、月に何足買うとか決めているわけではないです」

――シューズボックスの中でも「PRADA」のスニーカーが輝いて見えるのでは。
「そうですね。あんないい靴、履くのもったいないですけど……履きます。ドロドロに汚します(笑)」

――他にもプレゼントをくれた先輩はいた?
「マキさん(牧原大成内野手)ですね。キャリーケースをいただきました。あとは佑京さん(周東佑京内野手)からスーツをもらいましたし、自分もそういう選手になれるようになりたいです。本当にいい先輩方です」

――野村勇選手はどんな存在?
「友達です、友達(笑)」

――緒方選手が切り込んでいって、野村勇選手が「なんでやねん」「先輩やぞ」っていうようなやり取りが想像できますね。
「あーそうですそうです! 常にそれです。もう友達なので」

――「先輩やぞ」って言われます?
「常に言われますよ、でも友達ですし。もちろん、ちゃんとしていますよ? ちゃんとした中で、友達なので」

――自主トレをともにすると関係も深くなる。
「そうです。あとは大学の時からリーグ(東都)も一緒でしたし、勇さんの社会人のキャプテンが僕の先輩で部屋長だったりして。色々と繋がって、話しやすい存在です」

――記事を通して、何か野村勇選手に伝えておきましょうか。
「友達です」

ソフトバンク・野村勇【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・野村勇【写真:荒川祐史】

○野村勇内野手

――緒方選手にスニーカーをプレゼントしていた。どんなやり取りを?
「忘れていました。『買う』って言ったの、忘れてました」

――思い出したんですか?
「思い出させられました」

――緒方選手は、野村勇選手を「友達」だと。
「そんな感じじゃないですかね(笑)」

――先輩ですけど、大丈夫ですか?
「いいすよ、いいすよ、そんな」

――川村友斗外野手にもスニーカーを買われていましたね。
「買いましたね、支配下のお祝いです」

――緒方選手は自主トレ仲間ですが、川村選手はなぜ?
「川村は、同期だからです。仲田も同期なんですけど川村は野球教室か何か、飯行った時に約束させられたんです。1年目、めっちゃ前なんですけど、それを向こうも覚えてて『うわぁ、ミスった』みたいな」

――勢いでした約束も有効というか、それがしっかり叶った時にはツッコまれるんですね。
「勢いというか、同期やしいいかなって思ったんで。理貢も自主トレ一緒やし、実際(支配下に)なるのもすごいし。でも、2人まとめては聞いてないです(笑)」

――1度のショッピングで、どっちとも買った?
「そうです、一気に買いました」

――川村選手は「素振りに使う」と言っていました。
「素振りはあかんでしょう(笑)」

――もうプレゼントを買う側の選手ですね。
「入った瞬間から買う側ですよ。キツいですね、約束しないようにします」

――2人とも喜んでいましたか?
「喜んでましたけど、僕はキツいです!」

(竹村岳 / Gaku Takemura)