サヨナラ劇勝呼んだリチャードへの評価 「いってみろって感じでした」…首脳陣2人のコメント

ソフトバンク・小久保裕紀監督(左)と倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀監督(左)と倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター【写真:竹村岳】

ホークスが延長12回の激闘を制し、今季4度目のサヨナラ勝ち

 ソフトバンクは7日、日本ハム戦(みずほPayPayドーム)に2-1で競り勝ち、今季4度目のサヨナラ勝利を収めた。延長12回無死満塁で代打の周東佑京内野手が左翼へ犠飛を放ち、試合を決めた。先発の有原航平投手は8回1失点(自責0)と好投。山川穂高内野手は2試合連続となる9号ソロを放った。延長12回を無失点に抑えた5番手のダーウィンゾン・ヘルナンデス投手が来日初勝利。試合後に取材対応した小久保裕紀監督と倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)の主なやりとりは以下の通り。

○小久保監督
――周東が試合を決めた。
「事情があって今日は出したいところで出さず、我慢していたんでね。でも、あんな最後の場面で、いいところで出せるもんなんだなと思いながら見てましたけどね」

――周東の起用については。
「ちょっと言えないことがあるので。本来なら違うところで(起用する場面)なんですけど、あそこは(打順が)回ったら行くぞという話はしていました」

――延長12回の攻撃は。
「まあ(代打の野村勇内野手が)歩かされたらリチャードにはバントをさせるつもりはなかったんで。まあまあ、今日はその前の打席でも3ボールから打て(のサイン)を出しましたしね。(延長12回の好機は)『いってみろ』という感じだったんですけど。よくつなぎましたよね、あそこでね」

――有原が好投した。
「言うことないでしょ。初回も3人で終われたところをボーンヘッドというか、イージーミスで1点を取られましたけど(栗原陵矢内野手の失策)。自責もゼロで、一番安定して長いイニングを投げられるピッチャー。ホークスではダントツで有原ですね」

――山川は2戦連続の本塁打。
「山崎福也もなかなか打てそうで打てない、彼らしいピッチングスタイルを確立しているんでね。カーブを逆方向に。山川はどっちかっていうと引っ張りが強いんですけど、逆方向にカーブを引き付けて打った、山川にしては珍しいホームランだったんじゃないかな」

――日本ハムに2連勝。
「日本ハムはやっぱり投手陣がすごくいいんでね。本当に僅差のゲームばかりなんで。今日、本当に勝てたのはピッチャー陣のおかげです。野手は最後に勝ち越しはしましたけどね。本当に苦しいところをピッチャー陣が12回までつないでくれた。それが勝因につながったと思います」

――野手全員を使い切っての勝利。
「そうね。きょうは学びの多い試合だったんじゃないですかね。ミスもいっぱいあったしね」

――そんな中で勝ち切れたことは大きかった。
「もちろんそうですね。ただ、時期が時期なんでね。がむしゃらにもちろん勝とうとはしますけど、じゃあそこで(若手)選手を我慢して出そうかというのを抜きにはしていないので。最後もリチャードのところで別に佑京でもよかったんですから。それはそれでもう、彼にかけてみようという中で。川村(友斗外野手)のバントの失敗もあったし。バントはあまり上手じゃないと分かっているんで、(野村勇を代打で)出したんですけど。三森(大貴内野手)のナイスプレーもあって。いいところももちろんあったんですけどね」

――日本ハムに勝ち越した。
「それは全然気にしていないです。それよりも、やっぱり選手が成長していく中で、今日は川村のバント失敗とか、代走で出した緒方(理貢外野手)があの打球(リチャードの中前打)で返ってこられないとか。あれで飯を食っているんで。学びが大きい試合だったと思いますよ」

○倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)

――有原が見事なピッチングだった。
「前半はちょっと100パーセントの状態じゃないなというふうには見えましたけど。2回が終わったくらいに、『今日はこういう日だから、ランナーを出す日だから粘っていこう』という話はちょっとしたんですけど。でも本当にさすがというピッチングをしてくれましたね。あらためてすごいなって。途中から球数もどんどん減ってきて、最終的に8回まで投げ切るというのは、やっぱりすごいですね」

――ドームの屋根が開いていると同じマウンドでも違う球場のように感じる?
「変化球の曲がり方とか、当然真っすぐもそうですけど、変化の仕方が変わるんで。風の影響で。これはね、誰もが知ってることなんですけど、それに対応するのがプロ野球選手だと思うので、そういった意味でもいい対応をしてくれてると思いました」

――ヘルナンデスのピッチングをどう評価する?
「本当に期待通り。3連投目でもパフォーマンスが落ちることなく、期待通りのピッチングをしてくれて本当にありがたい」

――入団当初は頼りない印象があったが、安定感が増した要因は?
「わかんないです。僕は悪いところを見てないんで。それは良かったなと思いますね。そういう偏見みたいなものもないし、僕は去年のピッチングは1軍の試合しか見返していないんで、あんまり見る必要ないなとも思っているので、過去の悪かったところっていうのは。実際に今年を見ているわけなので。だから去年の状態っていうのはあんまり気にしてないっていうか。僕がいない2年間で成績が悪かったピッチャーに関しては分析とかはしているんですけど、ヘルナンデスに関してはそんなに心配はしてなかった」

――大津亮介投手が登録抹消になったのは登板期間を空けるため?
「もう予定通り、計算通り。全部計算してますので。全て根拠があって今日にしてます。内容は言えないですけどね」

――登板してすぐよりも、登板日から逆算しての抹消?
「いや、色々。色々あるんで。シーズン後に全部話します。聞かれたらね(笑)。僕から言うことはないです。僕、全部根拠言えるので。僕は思いつきで決めることが一番嫌いなので。もちろん勘に頼らなければいけない時ってあるんですけど、基本的には僕は全部根拠があって、ちゃんと監督に説明してやってますので」

――有原は長いイニングを投げてくれる信頼感がある。
「かなり頼もしいですよね。もちろん、短いイニングで降りなきゃいけない時も来るとは思うんですけど、普通に計算できるっていうのはかなり大きいですよね。誰が見ても計算できるわけじゃないですか。それって無駄球が少なくて、ゾーンでどんどん勝負していくっていうところだと思うので、これってお手本にするところだと思うんですよね、他のピッチャーも。もちろんタイプが違うんで、ちょっとコース狙いながらとかっていうタイプのピッチャーもいるんですけど、同じタイプのピッチャーであれば、お手本になるピッチャーじゃないかなとは思いますよね」

――投球のテンポもいい。
「テンポもいいんですよね。本当に無駄な動きも少ないし、無駄球も少ないし、本当にいいなと思っています」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)