ソフトバンクの2軍は27日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの広島戦に6-5で勝利した。開幕ローテ入りが決まっている東浜巨投手が調整登板して3回無失点と好投。続く木村光投手が6回に2点を失ったが、7回にリチャード内野手の適時打で同点に追いつくと、8回に柳町達外野手やリチャードの適時打で勝ち越した。試合後の松山秀明2軍監督のコメント全文は以下の通り。
――渡邊佑投手をあの場面で出したのは?
「もうナベしかいないでしょう、あの場面でも行けるとしたら。今までの経験値と、彼の立場からしたら、もう彼に行ってもらうしかないと」
――中村奨選手を申告敬遠したのは、左打者と対戦させたかった? それとも守りやすさ?
「あと1個アウトを取ったら終わりなんで、どこでアウト取ってもいいや、と。それなら左の方が投げやすいんじゃないかって。中村(奨)は調子も良かったので。だから、そこは逆転されるのも仕方がない、逆転されるか勝つかで終わろうって」
――柳町選手は好調を維持している。
「そうですね。1点目のセカンドゴロを打ってくれたのもそうですし、最後のライト前ヒットも、ああいうところ(2死満塁、3ボール1ストライク)で打つっていうのは難しいので、あそこで勇気を持ってバットを振れた。ああいう時ってなかなかバットが出てこないんですけど、あの流れの中でもよく勇気を持ってバットを振りましたよね。状態はほんとにいいと思うんですよね。あとはちょっとボールに押し込まれないように、というかね。彼らの場合はワンランク上の話なので、1軍の150キロ近いボールをどうさばいていくかっていうことが彼らの課題。レベルが1つ、段階がちょっと上の話になりますね。今、そういう技術を取り組んでるっていうところなので」
――状態としては1軍に推薦できる?
「そうですね。今の状態は本当にいいので。ただ、彼の場合はスタートで行く選手なんで。そこにはチーム事情っていうところもあるんで。だから、今、苦しい立場ですけど、ほんとによく頑張ってる。やっぱりそこのところは気持ちを切らずに、まだいつチャンスが回ってくるかわかんないんで、そういう準備は彼なりにできてると思います」
――監督から何か声を掛けたりしましたか?
「まだ(1軍のシーズンは)始まってもいないし、これから長いシーズンなので、いつ自分の出番が来るかわからないのがこの世界。その時に自分がしっかり準備していれば、悔いのない結果になると思う。今、ちょっとこういう状況なので、自分の気持ちの糸が切れてしまうと、それをもう1回結び直すって難しいので。これはやっぱりプレーヤーとして1年間、その気持ちを続けていける、そういうメンタルの強さも必要なので、彼にとってもいい勉強だと思います」
――リチャード選手もいい所で打った。
「そうですね。ほんとに代えたろうかと思いましたけど(笑)。最後打ってくれてね。4番に代打を出したらどうなんのって考えながら、でも、彼自身も悔しい思いもしてるとは思いますけど、やっぱり結果を出さないといけないので、この世界は。まあ、今日は結果出ましたけどね。でも、明日、明後日がどうなるかってことの方が(大事)。今日はもう終わってますから。今日の結果は今日で終わって、明日から彼がまた結果を出し続けれるのかっていうところの方が大事なことなので」
――これからも4番で使っていく?
「(2軍で)ホームラン王をずっと取ってきた選手なので。でも、悪かったら当然外します。結果だけではない、内容もありますけどね。やっぱりそういうところで、他の選手たちの方が4番がいいってなったら、4番は他の選手に渡します」
――昨日合流した野村勇選手は2軍で今季初ヒット。状態は?
「僕もよくわからないですね、まだ正直。でも、彼らのレベルは1軍でやってきた選手なので、体の状態さえ良ければ、あとは試合に慣れてくれさえすれば、それなりの成績は残せると思うんですよね。昨日の内容的にはあんまり良くなかったですけど、今日は今日で、彼らは一日一日、多分すぐに感覚を取り戻してくるとは思うので、そこは心配はしていないです」
――守備でいいプレーがあった。
「昨日も上手くさばいたというか、でも、あれぐらいは普通です。それくらいやってくれないと、1軍でやるプレーヤーですから。あれをナイスプレーって言うてるようじゃ……。今宮健太は普通にやります」
――1軍でやるべき選手だから、すぐに2軍に?
「そうそう。彼は(3、4軍ではなく)2軍でプレーするのが当然でもあるでしょうし、その辺のところは3軍でちょっと試合に出て、全然問題ないってことなんで、こっちで何の制限もなく。今日も大活躍ですね」
――笹川選手は2安打と最近好調。去年までは振りすぎるなと言われてきた。
「そうですね、特にボールを引っ張って、強く上半身で打とうとするので、最近はちょっとフライを打ってもいいよって。あまりにも上半身が(強くて)叩きすぎて被って出てくるので、それならちょっと下からバット出した方が、それでレベルスイングになるんじゃない? っていう話はバッティングコーチともしています。あまりボールを上から上からっていう感じでは今はないとは思うんですけどね。それでもゴロになってますけどね」
「今日は内容も良かったし、あとはその差をね。昨日と今日とはもう別人みたいな感じなんで。プロ野球選手はやっぱりアベレージ。アベレージ残せるのがいい選手、それがプロ。アマチュアじゃないので。100点と0点よりも、やっぱり常に70点出せるというか、それがプロなんで。そこはこれからですよね。今の状態をどれだけキープできるかということが彼の課題ではあると思います」
――野村勇選手は遊撃でイヒネ選手と併用していく?
「勇の場合はショートに限らず、サードもセカンドも全部ユーティリティで使っていく。それをこなせないと、彼も1軍では困るので。ショートっていうことにはあまりこだわってはないですよ。まずは体ですよね。まずはしっかり体が動けるように。プレーの中で問題ない、いい状態を作っていけば、結果は勝手についてくると思うんで。万全で動けるようになったら、視野に入ってくると思います」