緊急降板でホーム開幕戦先発は?「自分はそのつもり」和田毅&倉野信次コーチのコメント全文

広島戦で負傷降板したソフトバンク・和田毅【写真:飯田航平】
広島戦で負傷降板したソフトバンク・和田毅【写真:飯田航平】

2軍戦で先発した和田は左手中指にボールを当てて3回途中降板

 ソフトバンクの2軍は26日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの広島戦に2-7で敗れた。先発した和田毅投手は2回2/3を投げ、8安打5失点。左手の中指を負傷するアクシデントで緊急降板した。打者では柳町達外野手が3安打1本塁打の活躍で存在感を示した。試合後、和田と倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)のコメント全文は以下の通り。

○和田毅投手
――今日のピッチングを振り返って。
「最初は真っ直ぐの感じも良かったです。でも、変化球はを拾われてる、打たれているので、見やすいというか、いい感じで変化していないのかなと。それでヒットを打たれていますし、最後の方はちょっとボールも高めにいって簡単に打たれているので。ちょっと指のこともありましたけど、それ以前の問題だと思う。感覚的には良くはなってはいるんですけど、まだまだこれからですね」

――これからどう改善していく?
「あともう1週間しかないので、やれることをやるしかないです」

――前回登板と今日を比べて感じた変化は?
「いいボールは増えてはいると思うんですけど、まだまだ悪いボールも結構あるので、そこですかね」

――降板の際に指を気にしていた。
「ボールを捕った時にちょっと突いたのか……。まだ、ちゃんと見てもらっていないので分からないです。今ここで話すことはできないですけど……」

――それは3回の場面で痛めた?
「最後、打たれる前です。ピッチャーゴロを捕った時です」

――ホーム開幕まで残り1週間。
「やるしかないというか、それしかないので。しっかり調整できるように頑張りたいと思います」

――コンディションはまだ上がってきていない?
「それはやっぱり全然まだまだ。いいボールというか、相手を抑えられるボールではないので、良くはないです」

――ボール自体は前回よりも良い?
「そうですね、上がってはいますし、いいボールというか、自分の中では結構低めに投げているつもりが拾われているので、そこは自分の力不足というか、ボールの質が悪い。相手が打てるボールというだけなので」

――球速ももう少し出てほしい?
「もうちょっと出るかなと思ったんですけど、140キロぐらいしか出ていないので」

――速球の指のかかりは?
「真っ直ぐの指のかかり自体は悪くないなと思っていました。風がすごく吹いていたので、チェンジアップとかもうまく変化していないというのもありますけど、球場でそういう強風の時もありますし、それは関係ないというか言い訳にならない。そういう日にしっかりと抑えられるボールが投げられていない自分がいるという、ただそれだけかなと思います」

――投げた後に変化球の抜けを気にする仕草があった。
「あれはフォークボールが抜けただけ。風の影響ですごく落ちたり、逆に落ちなかったりとか、それは風の影響なのか、自分のボールの投げ方の影響なのか、色々あると思います」

――シーズンに入るイメージはできた?
「そのイメージを作っていかないといけませんし、真っ直ぐのイメージというか感覚は出てはきているんですけど、まだ変化球の、特にチェンジアップが上手く拾われたりしていますし、上手く打たれている。それが全部ヒットになっているので、内野ゴロとか外野フライではなくて。それだけボールに力がないということになってしまう」

――下半身の使い方を課題として挙げていた。
「上手くできはじめているというか、感覚的には良くなってきているとは思うんですけど、まだまだ良い時までは戻っていない。自分の一番良い状態ですね、最高の状態までは。なので打たれる」

――気にされていたのは左手?
「そうですね、はい」

――爪のアクシデント?
「爪あたり、指というか」

――どの指ですか?
「中指です」

――出血もあった?
「ちょっとですけど。でももう止まってますし、そんな大ごとではないです」

――捕球する時にボールが当たった?
「捕る時に中指に当たってしまったというか、そんな大ごとではないです」

――倉野コーチは「みんなが100%の状態で開幕を迎えるわけではない」と言っていた。
「そうですね、その中でどういうピッチングができるかという、そこが大事だと思います。0点に抑えることが目標なので、こう簡単に打たれて点を取られるのが一番良くないこと。どれだけ打たれても0点に抑えればいいので、そういうピッチングをできるようにしたいと思います」

――今の時点では4月2日に登板する気持ちでいる?
「今、終わったばかりなので何も話していないので。自分はそのつもりでいます」

○倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)
――和田投手の投球を見ての評価は?
「うーん、内容の評価というよりは、最後ああいう形で降板したというところは、明日の様子を見ないといけないかなとは思っています」

――和田投手は予定通りホーム開幕戦で先発する?
「明日の様子、状態を見て、行けるなら行くだろうし、行けないなら行かない。とにかく明日の状態を確認することが大事というか、それしか言えないですね」

――様子というのは手の状態を確認する?
「そうです、手のところですね。体の状態ではなくて」

――投球内容で判断するわけではない?
「内容は関係ないです」

――その結論は今日は出せない。
「そうですね、今日の時点ではわからない。内容は別に心配はしていないというか。今日は向かい風で、条件が悪すぎたというのがあった。その辺を考慮していますので。状態自体は上がってきているのは間違いないので、心配はしていないです。体のところだけですね」

――和田投手は大したことはないと言っていた。
「そこは明日にならないとわからない部分もあるので」

――本人が大丈夫だと言っても登板を回避させることもある?
「もちろんそれはこっちが止める時は止めないといけない。選手はどうしても責任感とか気持ちだけで『行きたい』となると思うので、そこは冷静に確かめたいなとは思っています」

――捕球の時に強めにボールが当たった?
「そうですね、血が出ていたのは事実なので」

――和田投手は変化球の課題を口にしていた。
「今日の向かい風だと、誰が投げても苦労する。タイプによってはああいう風の方がいい人もいるんですけど、和田のタイプからいうとちょっと難しかったんだろうなと思いました。真っ直ぐはかなり成分があったし、質的には問題ないというか、良かったと思っているので、空振りもかなり取れたので、状態自体の心配はしていないです」

(飯田航平 / Kohei Iida)