「人生で一番の歓声」 指揮官が心躍らせたシーン…小久保裕紀監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀監督(左)と倉野信次コーチ【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀監督(左)と倉野信次コーチ【写真:竹村岳】

50球で降板した有原航平について「ちょっと体が重そうだったので」

 ソフトバンクは15日、西武とのオープン戦(PayPayドーム)に1-4で敗戦した。先発した有原航平投手は4回2失点で降板。スタメン出場した正木智也外野手、井上朋也内野手が無安打に終わった。試合後、小久保裕紀監督と、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――アピールが欲しい選手に、ヒットが生まれなかった。
「そうね。ね。4打席、今日はガッツリあげようと思っていたので。内容も結果もよくなかったですね」

――正木智也外野手の状態はどう見えている。
「打席数がなかったので判断しかねていた。明日もフルに使うので」

――井上朋也選手はいかがでしょう。
「トモは、キャンプが終わって、オープン戦が入ったくらいから落ちて来ていますね」

――打席数が少ないことは仕方ないが、限られたチャンスでもアピールしてほしいところ。
「もちろんもちろん、それはそうです。ただね、仲田(8回2死満塁)は多分ね、人生で一番の歓声をもらった打席だったと思いますよ」

――監督の表情を見ていても、打ってほしい思いが伝わってきた。
「人生で一番ね、あんな歓声の中で打席に立ったと思いますから。まあ、より一層支配下をつかみたいという思いが強くなった打席だったんじゃないですか。今のままでは1軍の公式戦には出られないわけですから」

――有原投手が50球で降板。
「なんかちょっと体が重そうだったので。別にそんな無理する時期ではないので」

――アクシデントではない。
「ないです」

――首脳陣の判断
「そうです。全然大丈夫なんですけど」

――津森宥紀投手も復帰登板となった。
「そうですね。イニング跨ぎの予定で組んでいたので。ファームでは1試合しか投げていないですけど、ボールだけ見ていれば、もう問題ないでしょうね。あとは杉山が連投テストでした。先頭は出しましたけど、一番投手の中で、中継ぎの中ではアピールしていますね」

――8回無死一塁で、金子選手が二盗を試みた。1度はセーフの判定も、リクエストにも成功した。
「忘れていて、ヘッドに言いましたね。ああいうこともあるんやなって」

――1番の周東選手が塁に出れば得点になる。
「それもあるし、今日は2人(柳田悠岐外野手、山川穂高内野手)を休ませていたので、本番に向けてどんな並びがいいのか真剣に考える1週間にしようかと」

――投手陣のアピールが続いているが、絞り込む悩みについてはどうですか。
「でも限られた枠しかない。昨日の大津も、昨日はよかったですけど、あれが続いていれば“じゃあ”ってことにもなるでしょうけど。まあ、限られた枠の中で、2月の取り組みをずっと見ながら最終的に、総合的に倉野コーチと判断しますけどね」

――イメージはできてきている。
「だいぶ、そうですね。できてきています」

・倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)
――有原投手の状態は。
「球場に来た時、体が重いというのがあった。大事を取って、こっちの判断でやめておこうと」

――肩、肘ではなく体調面。
「ですね」

――発熱などは?
「大丈夫です」

――投げてみて、やはり良くなかったという感じですか。
「そうですね。投げられるなら投げるとなったんですけど、実際に重たそうだった。責任感だけで投げていた部分もあると思うので、こちらから止めました」

――病気などではなく、疲れ?
「だと思います」

――来週に関しては。
「全く問題ないです」

――次回も90球をめど?
「になるか、(開幕の)1週前になるので、ちょっと抑えるのか。この後の状態を見ながら決めます」

――ちょっとずつ競争が本格化しているが、悩ましいところ。
「そうですね。考えるのは得意ですから、嬉しい悩みはいくらでも」

――絞り込みの段階だと思いますが、監督との話し合いも、している最中ですか?
「はい。日々、話しています」

――中継ぎでは連投テストなども試している。
「なんとなく形が見えてきつつあるなと思います。課題ももちろん見えていますし、いいところも見えていますし。イメージはできつつあります」

――2軍戦で古川侑利投手、松本晴投手が登板した。まだ1軍管轄という認識ですか?
「明日(1軍に)も入ってきます」

――具体名はあげられないかもしれませんが、競争の中で目に留まっている選手はいますか?
「先発ですか?」

――1人ずつなど、聞ければ嬉しいです。
「全員留まっています(笑)」

――津森投手の状態は?
「もともと今日は回またぎをする予定でした。彼も出遅れた部分があるので、急ピッチじゃないですけど、できる限り早めに仕上がるようにプランを組んでいる。その一環として、そういう予定で今日は行きました」

(竹村岳 / Gaku Takemura)