大津亮介は「まだまだ」、決まっている「サインがほぼない選手」 小久保監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:矢口亨】
ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:矢口亨】

台湾・楽天との練習試合で大勝…小久保監督が「お見事」と評価した育成選手

 ソフトバンクは24日、宮崎の生目の杜運動公園で台湾・楽天モンキーズとの練習試合を行い、11-4で大勝した。「4番・一塁」で出場した山川穂高内野手が勝ち越しの2ラン。打線が繋がり、11点を奪った。試合後、取材に応じた小久保裕紀監督が絶賛したのは、今宮健太内野手と又吉克樹投手の2人だった。一問一答は以下の通り。

――3回は先頭の周東佑京内野手が四球で出塁して以降、打線が繋がりを見せた。
「今日のポイントは今宮の四球です(周東の次打者)。返す選手と繋ぐ選手がハッキリ分かれている打線の中で、今宮のあそこの四球は大量得点に繋がった。かえせるバッターが中軸にいるだけに、あの四球は光りました。打つべき人が打つのは普通なので」

――打線の並びは、コーチ陣と話して決めた。
「僕は何もしていないですよ」

――その中で、山川選手はホームラン。
「打ったのは打ったでいいんですけど、打線の中で役割がハッキリするところでしょうね。佑京も進塁打(4回無死二塁で一ゴロ)をしっかり打っていましたし、そういうところです」

――近藤選手を、昨シーズンはあまりなかった5番に据えた。
「1試合ではわからない。何回も言っていますけど、19日に向けて判断材料を多くしなさいという宿題を出しているので、色々と考えてくれているんだと思いますよ」

――山川選手は、初の対外試合で期待に応えた。
「もちろんです。勝ち越しホームランでしょ? 柳田が同点のタイムリーで。だから、本人にしてみても、相手投手のレベルがどうのこうのじゃなくて、1発目の試合で結果が出たら、そら嬉しいでしょうね。ただ台湾(のバッター)も、真っ直ぐに強かったですね。あんなに真っ直ぐが弾き返されるとは思っていなかった。だから、大津が逆球で甘かったとはいえ、真っ直ぐをパンパンパンと打つバッターが多かったので、それは印象に残りました」

――大津投手は2回3失点と、苦しい内容だった。
「まだまだ、ですね。まだまだ上げてこないといけないでしょう。今日の展開で言うと、あの回(3回)に同点に追いつくきっかけになったのは、向こうの打線がいいなと感じているところで又吉がスパッと切った。それが今日の落ち着いた試合になったというか、全然知らない相手でどれくらいの実力かわからない中で、あれだけ真っ直ぐを弾き返す打線の中で、又吉が切ってくれて落ち着いたのは事実」

「あとは、他の投手も特色を出して投げてくれましたね。杉山(一樹投手)も然り。杉山は去年なら、スリーツーの時点でおそらく四球でしたけど、ストライクも入っていましたので。あの辺が去年との違いだと思います」

――新人の岩井俊介投手、村田賢一投手はいかがでしたか。
「よかったと思いますよ。当たり前なんでしょうけど、こっち(A組)で投げた方が球速も上がっている感じには見えますよね。そうじゃダメなんですけど、そうなりますよね」

――緒方理貢内野手が3出塁と活躍。
「お見事です。お見事と言うか、甘い球を打って、その後に初球を走らせたら、(しっかりと)初球から走ったので、あの辺ですね」

――試合前にベンチで監督が話をして、笑いが起きているように見えた。
「野球の話は何もしていないよ。12球団監督会議で岡田監督(阪神)からご提案があって『過度な挨拶はやめましょう』『美しくない』という話があったので、やめておこうねと。あとは愛煙家の問題です」

――柳田選手も含めて、ベストに近いメンバーで臨んだ。
「テレビ局の興行だから(笑)」

――“見せる”と言う観点から。
「当然でしょう、プロとして」

――1軍監督の初采配で勝利した。
「全然気にしていないのでその感想はないです(笑)。まあ、2チームできるくらいの選手層があるので、それを1つに絞るくらいの作業が大変になるかなとは感じた試合でした」

(近くを通りすぎた又吉投手に)
「今日の投手のMVPです!」

――今日で言えば柳田選手、山川選手、近藤選手がクリーンアップを務めたが、役割がハッキリするところも今年の打線の特徴になる。
「だって、サインがほぼない選手は決まっている。それ以外は、そういう選手になりたければ3割30本打てばいい。そうじゃなければ、勝つためにあるだけという話はもうちゃんとしているので」

(竹村岳 / Gaku Takemura)