「2番と5番でやること変わる」 打線におけるイメージ…近藤健介が語る柳田&山川の“前後”

ソフトバンク・近藤健介【写真:竹村岳】
ソフトバンク・近藤健介【写真:竹村岳】

体調不良から復帰…療養期間中は「大変でした。もったいないけど仕方ない」

 ソフトバンクの近藤健介外野手が16日、本格的に全体練習に合流した。体調不良から復帰して以降も慎重な調整を続けていたが「風邪を引いてからは初めてだったので、多少、外で打つことに力みもありましたけど、問題なくできました」と振り返る。体調面についても「大変でした。しっかりと体を作ってきている分、もったいない思いもありますけど仕方ないです」と療養期間を振り返る。

 昨季は全143試合に出場して打率.303、26本塁打、87打点。本塁打王、打点王、最高出塁率(.431)の3冠に輝いた。2023年の2月の段階では長打力アップをテーマに掲げていたが、現状に関しては「数字的にはそこまでこだわりはないですけど、全試合に出て、長打率5割というのは去年やった分、ある程度『こういう感じか』とはわかっている。そこは継続していきたい」と3冠だった昨季を越えていくつもりだ。

 昨年2月の春季キャンプと比較して、最大の違いは新戦力の存在だろう。特に西武から国内FA権を行使して移籍してきた山川穂高内野手に関しては、大きな注目を集めている。あくまで起用法を決めるのは首脳陣ではあるが、スラッガーの加入を踏まえて近藤は、打線においてどのような働きと考えているのか。

「どの打順においても長打はあった方がいい。そんなにやることは変わらないですけど、去年は三振も多かったですし、凡打でも走者を進めたり、凡打の内容も突き詰めていきたい。2人(柳田さん、山川さん)の前を打ったら強い? それは思いますし、そういうタイプのバッターだと思いますので。塁に出て2人に回せたら」

 昨季、途中出場は1試合のみ。先発出場した全ての試合で、柳田悠岐外野手の前か後を打った。通算出塁率.415という自分の最大の持ち味を生かすなら、柳田と山川の前を打つべきなのではという個人的な見解を語った。どの打順に対しても順応する考えも示しつつ「2番と5番ではやることは変わってくる。そこの打撃の変化は、変えられる準備、頭の準備は大事にしたいと思います」とうなずいた。

 体調不良から復帰したばかりだった12日は、室内練習場で甲斐拓也捕手とともにティー打撃を行っていた。指導をするようなシーンも見られ、近藤は「甲斐さんの悩みだったり、その悩みに対して僕が思うことを言いました」と明かす。1歳年上なだけに「先輩なのでなんとも言えないですけど」とした上で「話し合いながら、アドバイスになったかわからないですけど、自分の考えを言わせてもらいました」と意見を交換したようだ。ホークス2年目、自分の中で確実に生まれている“慣れ”も踏まえ、チームの勝利に最大限、貢献していく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)