西田哲朗広報から報道陣へ…全体LINEで感謝の言葉 長文の“オチ”は「電話は1日20件まで」

ソフトバンク・西田哲朗広報【写真:竹村岳】
ソフトバンク・西田哲朗広報【写真:竹村岳】

広報にとっても「露出」を考えさせられるオフ、西田広報が28日に仕事納め

 シーズンを全力で戦い、選手は束の間の休息を味わっている。一方でオフは、球団にとっても準備、仕事の連続だ。広報にとってはグラウンド外で選手を露出すること、1月の自主トレ公開のスケジュールを決めることなど、シーズン中とはまた違った働き方をしている。1軍を担当し、選手とともに奔走してきた西田哲朗広報から、報道陣に向けて感謝の言葉が届いた。

 他球団の事情はわからないが、ホークスは報道陣を取りまとめるLINEグループがある。名称は「ホークス全体連絡」で、所属人数は111人。いつ、どこで、どんな取材が行われるのかを伝えてもらったり、球団が撮影した写真を共有したりする。基本的には連絡事項だけが並ぶLINEグループだが、12月28日の午後1時すぎ。感情がこもった言葉が、111人のもとに届いた。西田広報からだった。仕事納めの報告とともに、1年間の感謝と労いの言葉だった。

「皆さま、まだ出演を控えている選手もいますが、一足先に2023年の仕事を納めさせていただきます。今年も1年、ありがとうございました」

 報道陣では、テレビと新聞に分かれて「幹事社」が存在する。「この選手の取材を希望します」「このタイミングでお願いします」など、テレビならテレビ、新聞なら新聞と媒体ごとの大まかな意見を取りまとめて、広報に伝える役職だ。2023年に幹事社を務めた社名、人間に対しても具体名を挙げながら「大変な幹事職を的確に対応していただき、大変助かりました。ありがとうございました」と感謝を忘れない。2024年の幹事社に対しても「色々な相談をすると思いますが、よろしくお願いします」と、細部まで律儀だった。

 2023年は、広報3年目のシーズン。ランニングや、遠征先ではサウナに入って、西田広報の1日は始まる。「しっかりと汗をかくことで、しっかり考えることができる。工藤(公康)監督に教えてもらったことです」。西田広報のかつての上司で、ホークスの広報室長を10年以上務めた人からは「西田は1年目から本当に仕事ができた」という言葉を聞いたことがある。取材のスケジュールは手帳を用いて徹底的に管理、調整する。選手の気持ちと、報道陣の狙いを理解して、常に双方の思いが叶うようにアプローチしてくれた。

取材に立ち会うソフトバンク・西田哲朗広報(左)【写真:竹村岳】
取材に立ち会うソフトバンク・西田哲朗広報(左)【写真:竹村岳】

 鷹フルでも毎月の連載取材や、動画でのインタビューを連日、お願いしてきた。この場をお借りして、心からの感謝を伝えたい。「仕事ができる」というだけではなく、そこに思いやりもあるから、本当に頼りがいのある存在だった。時には西田広報を“主役”とした記事も執筆し、西田広報本人への理解も深まったような1年。11月の宮崎での秋季キャンプ中、そんな西田広報から筆者に対して「選手のことをめっちゃリスペクトしていますよね」と言われた時は、本当に嬉しかった。

 この日、西田広報がLINEグループに送ってきたメッセージには、2024年に向けての言葉もあった。プロの裏方として一切妥協しない、力強い誓いだった。

「2024年は再び強いホークスを目指し、皆さまとハワイに行き、ハワイの余韻に浸っている年末にしたいと思っています。まずは福岡から発信していくことが大事だと思っていますので、またご協力よろしくお願いします。もっともっともっと自身も精進していきたいと思います。皆さまと一緒に、いい1年になるようにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」

 今月12月から、広報の体制も少し変わった。西田広報は2024年も同職で、広報4年目を迎えることになる。仕事始めは、来月の1月5日。新年の鏡開きが行われる日だ。「来年1月5日にまた皆さまとお会いできることを楽しみにしております。1年間ありがとうございました。良いお年をお迎えください」と、丁寧な言葉で挨拶を締めくくっていた。

 そして最後には、付け加えるようにこんな文言が書かれていた。「※電話は年末年始いつでも対応します(1日20件までです)」。いやいや、ちゃんと休んでくださいねと思ったが、ちょっぴりのユーモアを忘れないのも西田広報らしさ。ホークスのために、そして報道陣のために身を粉にして働いた2023年。西田広報、1年間、本当にお疲れ様でした。

(竹村岳 / Gaku Takemura)