「セカンドで右打者で長距離を打てる選手というのはプロ野球でも貴重な存在」
ソフトバンクに新たに15人の戦力が加わる。10月のドラフト会議で指名した支配下7人、育成8人のルーキーたちが12月4日の新入団選手発表会見でお披露目された。投手が10人、野手が5人。多士済々の顔ぶれを1人ずつ紹介していく。
ドラフト3位で指名されたのは慶大の廣瀨隆太内野手だ。慶応幼稚舎から“慶応一筋”で育ってきた初のプロ野球選手。東京六大学通算20本の本塁打を放ってきた長距離砲だ。
担当の松本輝アマスカウトが「右の長距離砲候補。インパクトの強さと打球の速さ、飛距離は世代トップクラスの選手。全方向に本塁打を打てる飛距離は魅力十分」と評価する逸材。背番号は「33」となり、正木智也外野手の「31」、柳町達外野手の「32」と“慶応トリオ”で連番となり「意図的にやっていただいたのか、たまたまなのか分からないですが、連番になれたらいいなと思っていたので嬉しく思います」と笑った。
大学時代のポジションは二塁手。球界では楽天の浅村栄斗内野手やDeNAの牧秀悟内野手といった“強打の二塁手”がおり「セカンドで右打者で長距離を打てる選手というのはプロ野球でも貴重な存在。僕みたいなタイプでファースト、サードっているんですよ。希少なポジションに定着できるように頑張りたい」という。打撃を生かすために一塁や三塁を守ることはない。あくまで狙うは“強打の二塁手”だ。
ホームランの魅力に取り憑かれたのは慶応高2年の時だ。オフの間に120センチある長尺バットで毎日、練習に励んだ。一冬越すと、明らかにスイングスピードが速くなり、肉体も強化されたことを実感。本塁打を打てるようになり「ホームランを打つ楽しさ、魅力に気づいた。あれ(ダイヤモンド一周)ほど気持ちいいものはないと思います」と虜になった。
密かな特技は「縄跳び」。二重跳びはゆうに100回を超え、三重跳びもお手のもの。高校、大学と重点的に行ってきた瞬発力強化のトレーニングが効果を発揮し「野球は基本的に一瞬でどれだけ力を出せるかという種目なので、直結するかなと思っています」と胸を張る。
博多名物の「明太子」が大好物だといい、契約金の使い道には「明太子を買う」と記した。趣味は「カフェ巡り」で、好きな女性のタイプは「品のある女性」。3年以内での本塁打王を掲げる生粋の慶応ボーイが熾烈な二塁手争いに挑む。
(鷹フル編集部)