「今何してる?」新監督からの誘い 牧田和久コーチが縁のなかった福岡を選んだ理由

就任会見に臨んだソフトバンク・牧田和久3軍ファーム投手コーチ【写真:藤浦一都】
就任会見に臨んだソフトバンク・牧田和久3軍ファーム投手コーチ【写真:藤浦一都】

奈良原浩コーチ、倉野信次コーチと就任会見に出席 NPB通算55勝のサブマリン

 ソフトバンクは1日、奈良原浩1軍ヘッドコーチ、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)、牧田和久3軍投手コーチの就任会見をPayPayドームで行った。牧田コーチは「まさか、という感じ。コーチ経験もないですし、引退してから早い段階でお話をいただいて非常にありがたい」と感謝する。プレー経験もないソフトバンク入りとなった決め手には、小久保裕紀新監督の存在があった。

 牧田コーチは2010年のドラフト会議で2位指名を受けて西武に入団した。1年目から55試合に登板すると、新人王を獲得。2年目には13勝を挙げて、球界を代表するサブマリンとなった。2017年オフにはポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦し、2020年から楽天に復帰した。2022年オフに現役を引退したばかりで、これが指導者として初のキャリアとなる。

 静岡県出身で、アマチュア時代も含めて九州とは縁がなかった。なぜ、ソフトバンクのコーチ就任を選んだのか。牧田コーチは小久保新監督から声をかけられたことを明かし「『今何をしている?』と聞かれて、解説をしていますという話をさせていただいて。その中でコーチをやってほしいということで」と経緯を明かした。

 2人は2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、監督と選手という間柄だった。牧田コーチの現状、考えを尊重してもらいながら「『牧田にとってコーチとして新たなスタートを切るのもありだと思うし、キャリアとしてもう1回作り上げていくのも、いいきっかけになると思う』とお話をいただきました」と続けた。6年ぶりに着る同じユニホーム。今度は監督とコーチという間柄になった。

(竹村岳 / Gaku Takemura)