侍ジャパン選出ゼロに「寂しい話」「それが現実」 小久保新監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:米多祐樹】
ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:米多祐樹】

フェニックス・リーグのヤクルト戦は先発・三浦が6回途中4失点で敗戦

 ソフトバンクの2軍は24日、宮崎県内で開催されている秋季教育リーグ「第20回みやざきフェニックス・リーグ」でヤクルトと対戦し、2-5で敗れた。4回に水谷瞬外野手、増田珠内野手の適時打で2点を奪ったものの、先発の三浦瑞樹投手が中盤に崩れた。4回まで無失点も5回に1点を失うと、6回にも3安打を集中されて2失点。後を受けた渡邊佑樹投手も適時打を浴びて、左腕は6回途中4失点だった。1軍監督に就任したものの、2軍での指揮を続ける小久保裕紀新監督のコメント全文は以下の通り。

――選手が監督というのは継続。
「それは多分ずっとします。今日は仲田。あんまりサイン出すところなかったです。代打の準備くらいだったんじゃないですか」

――仲田選手の野球観はいかがでしたか。
「今日はサイン出す場面がほとんどなかったんでね。でも、去年より全然みんなパニックになるっていうようなことがあまりないですね。やっぱり慣れてきてる。守備のリーダーもそうですけど、結構その辺はやってると慣れてくるんやなって感じますけどね」

――守備では笹川選手がバックホームの場面が何度かあった。
「タイミング的にはもう1個ぐらい刺したいやつがあったんじゃないかなと思いますけどね。でもスローイングは、スローイングというか守備は去年からすごく伸びてるんで。今日も守備の人って言われてましたよ、全然打たないから」

――水谷選手の内容がよかった。
「ずっといいですよ。今の打ち方にしてからはずっといいですけど、まあ、右の外野がいない中で何とか入ってこれれば、という、いいものは見せていますよ。ノーステップにしてから。夏以降やったかな。結構、コロコロ変わる選手なんですけど、だいぶ今の一つの型が見つかってきたかなって感じですね」

――終盤に吉田選手が一度、1軍に上がった時、水谷選手か吉田選手だったと。そこで水谷選手が選ばれるためには。
「代打がいるって言うんで、代打なら吉田でしょうって話です。ジェシーは代打って感じじゃないもんね」

――万波選手みたいになれますか。
「万波ぐらいは振れないかもしれないですけど、練習ではツボに投げてやると結構面白い長打を連発する感じのものがあるんですよね」

――クリアすべき課題は。
「いまだったら、ちょっと勝負できるぐらいはあると思うんですよね。あとはもう1軍のピッチャーのキレじゃないですか。野村勇もそうですけど、ボール球で三振しないじゃないですか。1軍とはやっぱりキレが全然違うらしい。それは横から見ていてもわかりますけど、それが1軍のピッチャーのキレを見極められること。だから、秋はアイピッチも使いながら、見極めをするっていうメニューが組まれています」

――井上選手は帰ってきてどうですか。
「今日『1軍に行って参りました、か、ちょっと自信になったかどっちや』って聞いたら『何とかなりそうっていうものを感じた』というから。対応を見たらそう見えたんで、自分自身の中で今年の2月からやってきた打ち方が間違いじゃなかったっていうことになっているとは思うんで。もちろん、これからもっとレベルアップしないといけないですけど、コテンパンにやられたっていう感じではない受け答えはしていましたね」

――三浦投手は長いイニング投げられる。
「3軍ではあんな感じだったらしいですけど、2軍ではもう全然、今年は駄目だったんで。去年よりあまり投げさせられなかったんですけど、やっぱ出力がもうちょっと上がってこないと、あの真っ直ぐの出力だと、つかまってきますよね。今日も8番バッターにツーアウトからデッドボールのヒットですからね。印象が良くないですね、やっぱりね。その前の方が台無しになってしまうんで、あれでは」

――それは出力の足りなさが要因。
「でも、出力はどうしようもないもんね。だから、オフに何をするのか。体を大きくするのか、でも、真っ直ぐを速くするために何したらいいかってことは考えた方がいいと思います」

――キャッチャーの吉田選手は振り逃げを許す場面もあった。
「もともとそこに不安を持っている子なんで。ブロックはうまいんですけど、ブロックした後に投げないといけないっていうのがあると、今日みたいな、ツーアウトからランナーを許してしまいましたけど。ただ秋までは、とにかくとことんキャッチャーを鍛えるっていう、一応、高谷コーチがやりますんで、まだ見切りはつけないですけどね。でも、あまり時間のない子なんで、高卒じゃないんでね。鍛えたことない子なんで、1回とことん練習量をこなすっていうことをするみたいですね」

――秋は個人の課題が決まっている。
「アイツは多分、スローの方だと思います。キャッチャーとしてのスローを鍛える。鍛えるっていうか量を多くするって言っていました」

――侍ジャパンにホークス勢が0人。
「寂しい話ですね。若手がいないっていうね。実際、22歳以下で活躍っていうか、ちょっと試合に出たのってスチュワートと井上の2人だけですからね。それが現実ですよ。今のレギュラー、主力とだいぶ差が開いてしまってるというのが現実です」

――2軍監督をされて、若手がプラスアルファで積み重ねていくべきところは。
「2軍で力をつけたら、1軍でレギュラー張れますかっていうと張れないんで。いや、これはもう1軍で使うかどうか、そこの判断です」

――使いたいと思わせるものを見せてほしい。
「ある程度ファームで、どれぐらい(の数字を)残したら権利あるよねっていうのは必要かなと思うので。でないと、ファームで数字出していても、1軍でチャンスはゼロでしたじゃ、次どこを目指せばいいのってなると思うんで、そこの評価を統一するっていうのが大切かなと思っています」

――勝たなければいけない中で、若手も使っていきたい。
「まだ、そこまで考えていないです。だって、誰が補強で入って来るか、誰がどうしていくかわからないのに、今、構想したって無意味でしょ。全部『これで』って揃ってから考えます」

――若手が出てこないと底上げにはならない。
「それはもう別に今年に限ったことじゃないですね。組織としてはそうでしょうね」

――打球速度だったりの数値を明確にしていきたい。
「いや、していますよ。最低ラインも決めてやっているんで。最低限その数字じゃなかったらそこ(1軍)にはいけないですよね。数字が(ラインを超えるまで)いっている選手は結構いますよ」

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)