藤本監督が明かした和田毅の状態と椎野新の合流の狙い 先発・板東湧梧の今後にも言及

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

4日に前腕の張りを訴えた和田毅について「検査の結果も何もなかった」

 投手陣の“台所事情”を指揮官自らが説明した。ソフトバンクは5日、本拠地PayPayドームで日本ハムと対戦する。試合前に取材に応じた藤本博史監督は、前日緊急降板した和田毅投手の状態について「大丈夫ということで、検査の結果も何もなかった」と説明。この日の午前中に病院で受診した左腕は大事にはいたらなかったようだ。

 和田は4日の同戦で先発し、3回1/3を投げて5失点で4敗目を喫した。4回1死一塁、打者・清宮へ4球目を投じたところで左腕に異変を訴えて降板。一夜明け、藤本監督は「一安心ですけど、あと1回投げる予定でしたから。元々は“もう1回頑張ってくれ”ということだったので。一回飛ばそうかなと思っています」と明かした。

 この日から椎野新投手が1軍に合流。ウエスタン・リーグでは24試合に登板して2勝1敗、3セーブ、防御率1.38。7月は3度、月曜日にも試合がある変則的な日程で、7連戦が始まったばかり。4日の日本ハム戦では尾形崇斗投手が2回2/3、武田翔太投手が2回と複数イニングを投げた。

 椎野を合流させた経緯について、藤本監督はこう説明した。

「中継ぎのところが大変なので。昨日も3回途中で代わっているので。武田と尾形が投げてくれたけど、この辺に今日は無理はさせられないなというところで、中継ぎを10人体制にしておけば、なんとか回るかなということですね。7連戦のアタマで2人を使いすぎたので」

「あとは勝ちゲームのところ、昨日は松本(裕)まで使っていますからね。松本は昨日は調整登板でしたけど、まだ思った球がいっていないということで。(松本裕は)いい形で終われて、次もしっかり入っていけると思います」

 この日の先発は板東湧梧投手で、今季3度目の先発登板。指揮官も「頑張ってもらわないといけない投手なので」と期待を込める。もともと中7日で12日の西武戦(北九州)に先発する予定だった和田が1週、ローテを飛ばすことになり、板東について指揮官は「次の登板もほぼ決まっているので、今日はしっかりと及第点の投球をしてもらいたい」と続けた。

 板東の前回登板は6月25日のオリックス戦(PayPayドーム)。4回1/3を投げて3失点で1敗目を喫した。藤本監督も「1回り、2回り目のランナーがいるところですね。前回も1回りは完璧だったので、そこだけですね」と指摘する。今の先発、中継ぎの事情を考えても、少しでも長いイニングを投げてもらいたいのが首脳陣の望みだ。

 また、野手陣にも言及した。三森大貴内野手は6月30日、7月1日の西武戦(ベルーナD)でそれぞれ2安打。4日の日本ハム戦でも5回無死に15球粘って内野安打を勝ち取った。「だいぶ上がってきましたね。ああいう形ができたら、どんどん使っていける」と指揮官。他の選手も含めた競争について「余裕なんてないと思う。悪かったらすぐに交代する。いつも言うように三森、野村勇、川瀬、上林、周東というところで日替わりになるかもしれない」と続けていた。

(竹村岳 / Gaku Takemura)