板東湧梧の先発起用を首脳陣が明言…石川柊太の今後は「今のままだと苦しい」

ソフトンバンク・板東湧梧【写真:荒川祐史】
ソフトンバンク・板東湧梧【写真:荒川祐史】

先発の石川柊太が6失点で3敗目…首脳陣はローテーション入れ替えの可能性も

■巨人 10ー6 ソフトバンク(10日・PayPayドーム)

 ローテーションに、変化が加わりそうだ。ソフトバンクは10日の巨人戦(PayPayドーム)で6-10で敗戦した。先発の石川柊太投手が3回2/3を投げて6失点でKO。藤本博史監督は「逆転した後のイニング、しっかりと投げてもらいたい」と苦言を呈した。

 初回先頭の坂本に先頭打者アーチを浴びる。打線が3回に3点を奪って逆転したが、4回2死一、二塁から大城に逆転の3ランを許した。その後も巨人打線を止められず、この回だけで5失点。2死一、三塁を残したまま降板となり、ベンチは2番手の田浦文丸投手を送った。先発が試合を作ることができず、最後まで追いかける展開としてしまった。

 石川は5月19日の西武戦(同)での登板を最後に、勝ち星から遠ざかっている。前回登板は今月3日の広島戦(マツダスタジアム)で6回2失点で黒星を喫した。今後の起用について、斎藤学投手コーチは先発ローテーションから外す可能性を否定しなかった。

「勝つためにやっているので。こういう状態が続くのであれば、こっちもその辺を考えないといけないですし。なるべく外したくないですし、外れる予想もしていないですけども、ちょっと今後を考えて見ておかないと。今のままだと苦しいのは目に見えているので。柊太には柊太の良さがあるので。自分のペースで投げている時は、すごくいいピッチングができる強みがあるので。頭ごなしにダメだとは言わない」

 そして続けるように、こう話した。

「(石川がローテから外れる可能性は)これはもちろん、先発ローテーションの数とか(の兼ね合い)もある。ただし、今度は板東を先発させる、大関が帰ってくる。となってくると、若干の余裕が入ってくれば、その時は考えないといけない。あくまでも競争だから。2回、3回続けてダメなら、外れていくのは普通の原理ですので。そこに当てはまらないように柊太には頑張ってほしい」

 8日のDeNA戦(同)でKOされた森唯斗投手は9日に出場選手登録を抹消された。齋藤学コーチは、同戦で4回1/3を投げて1失点だった板東湧梧投手に先発のチャンスを与えることを明言し、森に代わって板東が先発に回る見込みとなった。体調不良で戦線を離脱している大関友久投手も帰ってくれば、先発ローテーションの数に余裕も出る。プロ野球である以上、常に競争の世界ではあるが、石川もその中に飛び込んでいくしかない。

(竹村岳 / Gaku Takemura)