2軍でも苦戦が続く助っ人の現状「なかなか難しい」 小久保2軍監督が指摘する“欠点”

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】

森唯斗が緊急降板…小久保2軍監督も心配な表情「あまり良くないかも」

 ソフトバンクの2軍は17日、本拠地PayPayドームで行われたウエスタン・リーグのオリックス戦に3-6で敗れた。先発の森唯斗投手は1回2失点で緊急降板。3番手の松本晴投手が5イニングを投げて6安打3失点だった。9回に登板したマイロン・フェリックス投手は159キロをマークした。試合後、取材に応じた小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――先発の森投手が緊急降板。
「心配ですね。ちょっと、次の1軍の登板ははっきりと聞いていなかったですけど、あまり良くないかもしれないです」

――大事を取った形か。
「一応そうは聞いていますけど、あの状態じゃ1軍で勝負できるかは別問題。あとはトレーナーに聞いてください」

――ファームから投手を推薦することになる。
「どうなんですかね。上で余っている投手がいるのかどうか、投手はそこまで把握していないので。もしファームからっていうのも、これからじゃないですか。多分、今から(1軍から)連絡が来ます」

――松本晴投手の内容は。
「最初は緊張した感じかなと思った。コントロールのいい投手が四球、死球から始まったので。でも、その後を見たら、前回の方が良かったです。だから、PayPayドームだからということではなく、状態があまり良くなかったんじゃないですか、最後まで。前回は真っ直ぐで押せていたんですけど。今日はコントロールが良くなかったので」

――フェリックス投手は159キロを計測。
「マックスでいっているのでね。でも、クイックが入って、5人目くらいの打者になったらもう(球速が)落ちていた。ベンチで改めて佐々木朗希(ロッテ)や大谷翔平(エンゼルス)ってすごいなって話をしていました。1球、159キロを投げてもね。160キロを連発する投手ってやっぱりすごいなって話になりました」

――3軍では圧倒的な結果を出している。
「3軍ではあの球は打てないでしょうけど、ただ、人間はマックスでいったら1イニングでももたないんだなって。それくらい最初から飛ばしていたので。8割、9割で160キロを超えていく球を多く投げられる投手ってすごいことなんだなって感じました」

――あれだけ腕の振りがあって、球速とのギャップがないと、打者としてはあまり嫌ではない。
「あまり嫌ではないですけど、あんな球は見たことないです。僕ら(が現役の時)はそこまで速い投手はいなかった。伊良部さんが一番速いくらいだったので。あとは誰かな。でも、そこまではいないですよね」

――打線は2回に2点、4回に1点。
「今は珠(増田)とかの状態があまり良くないので、点がなかなか入らない。水谷はあまり状態が……状態じゃないな、姿が良くない中で3軍に行かせて、今日は気持ち的にはかなり入った状態で来ていたと思う。それが結果的にヒットにつながったのは良かったんじゃないですか」

――姿というのは。
「自信なさげに打席に立っていたので、このままだと勝負ができないと思って3軍に行かせたんです。置かれている立場をわかった上での(今日の)スタメンだったと思います」

――ホーキンス選手の状態が上がってこない。
「真っ直ぐを捉えられていなくて、変化球を前で振る。その繰り返しなんでしょうけどね。練習ではちょっと良くなったんですよ。(2回無死の)ライトフライみたいな打球があったじゃないですか。ああいう凡打が増えてくれば、期待はできる。その辺がちょっと、真っ直ぐに刺されていると変化球に……ね。でも、理論がちょっと違うので。力があるなら、僕はもうちょっとポイント近くでいいと思う。あんなに前で打たなくていいと思うんですけどね」

――前で打ちたがる選手なんですか。
「そう。独立リーグのいい(時の)映像を見せてもらったんですけど、その時もめっちゃ前なんですよ。元々そういうタイプの打者なんだと思って。『一番いい時はこういう感じ』と見せてもらったんですけど、それも大概、前で打っていた。日本みたいに、ストライクゾーンで勝負してこない野球の中で、カウント球でもストライクからボールになる変化球を振らせていく野球に対していくと、それはなかなか難しい。だいぶわかってきているんですけど、そこは対応しきれていない感じじゃないですか」

――2回の右飛はある期待できる凡打。
「あんな凡退が増えてくると、ベンチも紙一重だと思えますけどね。まだ紙一重みたいな打球が少なくて、半速球の引っかかりがレフトに飛ぶっていうのが多い。レフト線に落ちてツーベースみたいな。真っ直ぐを押し込んでっていうのが出てこない。本人はそういうふうに打ちたいとは言っていたんですけどね」

――1軍の助っ人野手を考えると、ホーキンス選手にも頑張ってもらわないといけない。
「そうね。外国人選手が昨日もあまり良くなかったみたいなので。だからと言ってホーキンスがすぐに入るかと言ったら、それはわからないですね」

――増田選手はどこに苦しんでいる。
「僕は単純に開きが早いと思います。バッターってそこなんですよ、一番は。後ろの肩が出てくるのがすごく早いので、外の球がすごく遠く感じている見逃し方や空振りをする。本人もわかっていると思います。僕も現役の時はそうでしたけど、わかるんですよ。それがなかなか修正がかかってこないとか、ゲームになると表現できないっていうことで苦しむ。多分どこが悪いのか、彼はわかっていると思います」

(竹村岳 / Gaku Takemura)