大絶賛だった1つのプレー「今日の試合で1番大きかった」 藤本監督のコメント全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:荒川祐史】

近藤の勝ち越し犠飛に目を細める「見本、お手本ですよね」

■ソフトバンク 6ー3 日本ハム(11日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは11日、本拠地PayPayドームで日本ハムと戦い、6-3で勝利した。1点をリードされた3回、甲斐拓也捕手のソロ本塁打で同点に追いつくと、近藤健介外野手の犠飛で勝ち越し。5回には近藤の2ラン、6回にも柳町達外野手の犠飛と今宮健太内野手の適時打でリードを広げ、カード勝ち越しを決めた。試合後の藤本博史監督のコメント全文は以下の通り。

――ホームランの力は大きい。
「そうですね、大きいですね。近藤くんが状態がちょっと良くない中で、よく打ってくれました」

――甲斐選手の同点ホームランもあった。
「打率が悪いところで、1点負けているところでのあのホームランが勢いづけたんじゃないかなと思います」

――ベンチの雰囲気も変わった部分もある。
「やっぱり先制されたら、嫌なムードになるんで、あの1本でベンチのムードは良くなったと思います」

――周東選手の四球からノーヒットで勝ち越した。
「周東は塁に出てくれれば、脚を使えるので、その辺はやっぱり相手にとったら脅威じゃないかなと思います」

――盗塁も見事だったが、投ゴロで三塁に進んだ。
「本当に足は素晴らしいですね」

――甲斐選手はホームランだけではなくて一塁への牽制も大きかった。
「あのプレーは今日の試合の中で一番大きかったんじゃないかなと。あの後にヒットが出てるんでね。これからもああいうピックオフっていうのは、どんどん隙があればやっていけばいいんじゃないかなと思います」

――藤井投手を助けるプレーだった。
「藤井もランナー出しながら、よくしのいでいたんですけど、あのプレーが本当に藤井を助けたかなと思います」

――藤井投手は6回1失点。
「もうちょっと楽に投げてくれたらいいのにね。ちょっとこう慎重、慎重になっていたかなというところで、本人とも話をしましたけど、本当に要所要所をしっかりとしのいでくれたかなと思います」

――ここ2登板は5回を投げきれなかった。
「本人にとっても自信になると思いますし、今日そのあたりで特に慎重になったんじゃないかなと思いますね」

――田浦投手がリードしている場面で登板。
「田浦はいま状態がすごくいいんでね。斉藤和巳コーチも絶賛しているんで、そういうところでこれから使われていくんじゃないかなと思います」

――期待が高まる登板。
「そうですね、どんどんインコース投げてくれているんでね。気持ちいいピッチングしてくれてますから、すごく期待できます」

――カード勝ち越し。
「この勢いで明日からのオリックス3連戦ありますから、ここは一番叩かなくちゃいけないチームだと思っていますので、何とか先制点を取って、いい形の試合をやっていきたいと思います」

(ペン記者囲み)
――近藤選手は打球が上がっていた。
「最初の外野フライが見事ですよね。もう最初からもう逆方向、外野フライを打つっていう打ち方で打っている。ああいうのは見本、お手本ですよね」

――中村晃選手が5番で3出塁。
「晃はもう本当、一番チームの中で疲れてると思うしね、外野守ったり、ファースト守ったり、打順もいろんなところ打ってるんで、本当に申し訳ないですけど、今一番頑張ってくれている選手ですね」

――近藤選手、柳田選手、栗原選手の並びを崩した。
「離したくないんですけど、ちょっと柳田の状態がいいだけに、特に栗原にプレッシャーがかかってるというところがあるんで、それだったら、一つ間に誰かを入れて。もともと、そこには右バッターを入れたかったんですけど、今は右バッターで入る選手がいないんで、今一番状態のいい(中村)晃かなというところで晃を挟んだだけです。これは元に戻すかも分からないし。栗原にも最後1本出て、気持ち的には楽になっていると思うんで、明日からはまたどうなるかわかりません」

――藤井投手は甲斐選手がうまくリードした。
「甲斐はいいリードしてると思いますよ。そんな大量点、いきなりゲームを壊すような試合はここまであまりないし、なかなか打てない、投打が噛み合わない試合で負けてる試合もあるし、勝ってる試合もあるし、そういう意味ではリード的にはそんなに点は取られていないんじゃないですか」

――甲斐選手は打席で粘りもあった。
「(最後の)ヒットってね、セカンドゴロですからね。ホームランは見事でしたよ」

――藤井投手が6回まで行けた。
「(6回まで)行かせたかったんですよね。昨日は5回で(森は)代わって。森と藤井ってのは似たところがあるんでね。何とか6回のちょうど昨日と同じ巡り合わせで、クリーンアップの近く、上位打線に回ってくるところで『もうこの回全力で行け』ってことでね。同点まで藤井でいくっていうことを決めていたんで、そこはよく頑張ってくれましたね」

――近藤選手には復調の兆しが?
「1試合だけじゃわかりません、これは。でも今日の内容は全部良かった。悪い内容が全くなかったんで、もともと近藤は信用しているんで。信用しているから2番、3番を外していないわけですから。そういうことです」

――甲斐選手の牽制は経験がなせる技。
「ずっとキャンプから練習してきてることを、あの場面でできたっていうのはすごく大きいですよね。年に1回か2回、ああいうのでアウトにできるかどうかですからね。それがまず1個出たっていうことは良かったじゃないですか」

――主力を下げる展開。
「みんな疲れていますからね」

――リリーフがそれだけ豊富だから。
「3点差になったら当然モイネロ、オスナを使っているわけですから。柳田とか、中村晃、栗原っていうところは一番疲れてるんじゃないかなと思いますから、休ませられるところはそういうところでしか休ませられないんでね」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)