育成・川村友斗は「支配下もほどほど近くなってきた」 藤本博史監督のコメント全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

川村は8回に一時勝ち越しとなる適時打「育成の方が頑張ってるよね」

 ソフトバンクは8日、ヤクルトとのオープン戦(PayPayドーム)に8-8で引き分けた。先発した板東湧梧投手は2回2死二塁でピッチャーライナーが右手に直撃して緊急降板。打線は2回2死にリチャード内野手がソロを放つと、6回1死一塁には上林誠知外野手が右中間テラスに2ラン。6-6で迎えた8回1死一、二塁では育成の川村友斗外野手が右翼越えに適時二塁打を放ち、勝ち越した。9回に甲斐野央投手が2点を失って逆転されたものの、その裏に嶺井博希捕手の押し出し死球で追いついて引き分けた。試合後の藤本博史監督のコメント全文は以下の通り。

――白熱した試合でした。
「リクエストが白熱しただけやね」

――板東投手の状態は。
「ただの打撲です。病院行って異常ないし、今日は3イニング投げる予定だったけど、途中で終わったからまたそこは考えて早めにね。また投げられるようにやりたいと思います」

――大きく遅れるようなことは。
「ないですね」

――和田投手は。
「和田さんは良かったですね。あの球で空振りも取れるし、バッター刺されてるってことは、やっぱりベース板が強いということで、十分、100点満点。100点満点は言いすぎやから、90点ぐらいって言っておこうか」

――開幕ローテで嬉しい悩み。
「まだ前半やからね、ここで決めるわけじゃないし、いい人もいたし、悪い人もいたし、投手陣では良い人と悪い人がハッキリしたし、悪かった人は反省してもらって、球はそんな弱い球じゃないんだから、2人とも。2人やろ? 悪い人は悪い人で反省してもらって、次回もう1回いいところを見せてくれたら。同じことを2回やったら、それだけマイナスになってくるってことなんで、次回は違うところを見せてもらいたいなと思います」

――投手陣では古川投手がずっといい。
「球が強いですよね。ただ、その真っ直ぐがちょっと芯で当てられる、空振り取れないわけじゃないけど、芯で当てられるのは何か見やすいとかそういう問題があるのかもわかりませんよね」

――板東投手は前回も打たれていた。
「板東も古川と同じような感じに見えますよね、ここまではね。その辺は修正してくれるのを信じて、中盤までは見てみたいと思います」

――上林選手は状態が上がっている。
「オープン戦入る前は悪かったですけど、3本打ってから状態よくなりましたね」

――牧原大選手を二塁にというのも考えないといけない。
「まだそんなところまで考えてません。彼らは今WBCで頑張ってるんで、そこをいろいろ考えることはないと思うし、今いない中でポジションを狙ってくれたら。それだけ高いレベルでの競争になったらこっちが悩むだけなんで。それは嬉しい悩みなんでどんどん頑張ってくれたらいいと思います。WBCのメンバー帰ってきてからどうのこうのというのは考えてないんで、今いるメンバーでとりあえず結果を出してもらって、そこで首脳陣を悩ましてくれたらいいんじゃないかなと思います」

――川村選手は。
「いいね! いや育成の方が頑張ってるよね。本当、捉え方がうまいというか、ファウルになったのも甘い球かわかんないけど、その前がデッドボールで、あれだけボールが荒れているピッチャーに対して、初球のファーストストライクにスイングを入れていけるっていうのがやっぱりいいなと思いますよね。ボールがよく見えてるのか、最後はフォークを空振りしたけど、そこはこれからの課題であって、ここまでは100点満点やね」

――守備でもいい返球を。
「センターからいい返球をね。あれが逸れたら逆転だから、同点で止めたわけですから。ホントに100点満点」

――最初は体験みたいなところもあった。
「当分は連れて行く予定でいますよ。最後の三振なかったら、200点満点だったけどね」

――支配下が67人いると、すぐにとはいかない。
「でも、これだけいいところ見せて、ファンの皆さんにも川村という名前を覚えてもらってね。すごいいいアピールできているんじゃないですか。支配下にもほどほど近くなってきたんじゃないですか」

――川村選手の技術面の特徴は。
「監督からご覧になってって言われても、まだ4日目かな、分からないよ、全然見てないから。2軍でも見ていないから」

――リチャード選手にも一発がありました。
「いいところでね、ランナーいるところでもう1発打ってくれたら、すごい点数高かったけどね。バットしっかり振り出したからいいですよ。成長してますよ」

――ガルビス選手は打ちましたし、二塁の守備もメドが立つ。
「セカンドの守備はまだまだですね。ガルビスのセカンドというのが逆のモーションになってくるんで、やっぱりちょっと遅いかなって、普通のセカンドよりはね。もともと肩は強いし、ハンドリングがうまいっていうところはあるんですけど、ショートでもやってもらってるけど、やっぱりサードが一番合うのかなって。なぜかと言ったら、捕ってから1回ちょっと動作を作ってしまうんですよね。流れの中で投げてないっていうね。例えば今日の今宮の前の捌いたような、ああいうのがなかなかできないというところですね。やっぱりショート、セカンドは守備の真ん中守ってるところだから、ゲッツー取るところで当たり前のプレーを当たり前のようにゲッツー取ってもらわないと困るんで。その辺も練習ちょっと練習をやってもらって。状態はいいんで、これからもどんどん使っていきたいと思います」

――柳田選手にも1本ヒットが出ました。
「本人がホッとしているんじゃないですか。今日始まる前まで7打数0安打だったしね。ちょっと守ってキレを作りたいと本人が言ってきたし、そういう面では今日ヒット出て、ちょっと気持ちが楽になったんじゃないかなと。まだまだですけどね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)