開幕ローテ入りへ並々ならぬ執念「そこしか見えていない」 板東湧梧のコメント全文

紅白戦に登板したソフトバンク・板東湧梧【写真:福谷佑介】
紅白戦に登板したソフトバンク・板東湧梧【写真:福谷佑介】

「絶対取る、自分が投げるんだって言うつもりでやっている」

 ソフトバンクの板東湧梧投手が16日、キャンプで初めて紅白戦に登板し、2回を投げて1安打無失点と好投した。初回に中村晃外野手に右中間への二塁打を浴びたものの、コントロール良く、2つの三振も奪った。登板後の板東のコメント全文は以下の通り。

――まずは今日のピッチングを振り返って。
「前回のシートバッティングから、また全体的によかったと思います」

――今日はどんなテーマで。
「出力をまず上げたいなっていうところが一番だったんですけど、ブルペンから寒さもあって、ちょっと思うように行かないかなと思ったんで、逆に変化球のところを意識して取り組みました」

――感触が良かった球種は。
「フォークボールが前回よりも低めに集まって、空振りも取れたのでそこが一番良かったかなと思います」

――ストレートの走りというのは。
「そこがまだちょっと自分の中ではもう一つかなというふうに思うんですけど、1球空振りが取れて三振も取れたので、前回より低めの強さが出てきたかなっていうのはあります」

――前回のシート打撃ではカーブ、カットボールの話もしていた。
「そうですね、難しい、厳しいボール先行の不利なカウントから、そういったカーブとカットボールが投げられたらと思って今日もトライして、最初はボールが続いちゃったんですけど、2回はボール(先行の)カウントからカット、カーブでカウントが取れ、アウトも取れて手応えはありました」

――特にこの1球がよかったというボールは。
「正木を打ち取ったサードゴロ。リチャードがいいプレーをしてくれたんですけど、2ボール1ストライクからのカウントで、カーブで打ち取れたのはよかったかなと思います」

――開幕ローテーションへの意識は。
「もうそこしか見てないというか、絶対取るっていう気持ちでやっているので、自分が投げるんだというつもりでやっているんで、結果がどうであれ、自分がやることは変わらないので、やるしかないなと思っています」

――投げ終わりにブルペンに。
「単純に球数をまだあまり投げられてないところもあって、ちょっと投げました」

――残りのキャンプはどう過ごす。
「さっきも言ったように、開幕ローテに絶対入るんだっていう気持ちを強く持って、残りのキャンプをしっかりやりたいと思います」

(ペン囲み)
――ストレートを求めるよりも変化球に切り替えた。
「やっぱり全体的に出力を上げたいなっていう気持ちがすごい強かったんですけど、逆にそれで全部が崩れたら、元も子もないというか……。変なピッチングをしちゃいそうだなと思ったんで、切り替えて全体的な配球というかコンビネーションみたいなところを意識したんですけど、それがよくて自分の中では手応えがあります」

――なかなかテーマをパッと替えるのも難しい。
「いや、今日も自分はたまたまかもしれないですけど、どう考えても良くないなというか。割り切っただけです。キャッチボールから調子が悪いというか、寒いなと思って、体がキレてない感じがしたんで、そこはあまり追い求めないように、球速ばかり追い求めないように、より実戦のレベルアップをしようと思っていました」

――シーズン中も状態が悪い時は出てくる。
「そうですね、試合になったら、調子って本当に関係なくて、真っ直ぐが走ってようがいまいが、結果が良いときも悪いときもあると思うんですけど、真っ直ぐの質ばかり求めるときは大体良くないんで、今言われて気づきました」

――今年のキャンプは気持ちが違う。
「毎年毎年、やっぱり先発ローテを取りたいという気持ちはありましたけど、もう取らないと、チャンスはないんじゃないかなって自分で思ってるので、ここで取れなかったらもう先がないという気持ちで今もやっているんで。それぐらい自分は覚悟を持っています」

――大関投手、藤井投手の結果も気になる。
「みんな先発は特にライバルになってくるんで、嫌でも気にはなっちゃうんで、あえて気にしないようにはしています。そうならないように、自分の中では空回りするのは嫌なんで、自分のやるべきことをやろうと思ってています」

――開幕投手の候補にも名前がある。
「この間の記事で、初めて名前が入ってちょっと嬉しい気持ちはありました。結果的にそうなったら最高なんですけど、でもそこを目指すっていうふうには正直思っていないです」

――出力上げたいとやってきて、平均的な出力のアップは実感している。
「単純に実戦をしていく中で、多分、出力は勝手に上がってくるとは思う。最終的にどうなるかわかんないですけど、今の段階でこれぐらい出力が強く出ていたら、例年に比べていいとは思うんで。それが何のおかげかというのはまだ何も言えないんですけど、でも例年に比べてやっぱりいい感じには来ています」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)