「改善していけばもっと良くなる」 板東湧梧が和田毅から授かった“宿題” 一問一答

シート打撃に登板した板東湧梧【写真:竹村岳】
シート打撃に登板した板東湧梧【写真:竹村岳】

板東湧梧がシート打撃に登板…最速148キロを計測

 ソフトバンクの板東湧梧投手が12日、シート打撃に登板した。最速は148キロを計測して、打者12人に投げて1安打に抑えた。登板後、取材に応じた。一問一答は以下の通り。

(テレビインタビュー)
――シート打撃に登板した。
「だいたいイメージ通りには投げられたかなと思います」

――どんなイメージを持っていた。
「全部の球種でストライクゾーンに投げること。あと打者がいる中で勝負ができる、ゾーンで勝負ができることを確かめられたので。それはイメージしていたんですけど、できてよかったです」

――体を大きくした手応えは。
「大きくなったからといって球速が上がったかと言えばそうではないんですけど、シーズンを通して結果として出ればと思っているので、今はそんなには感じていないですね」

――打者の反応もそこまでは。
「そうですね、まだまだです」

――キャンプではカットボールを練習してきたと思うが。
「まだまだブルペンではいいイメージはなかったんですけど、打者と対戦してよかったというのと。捕手にも『今日カットボールが使えた、一番使いやすかった』と言われて。成果は出てきたのかなと今日初めて感じました」

――どのカットボールがよかった。
「近藤さんに投げたインコースへのカット。カウントが取れたんですけど。あれができるとだいぶ気持ち的に楽になると思うので。あれが続けていけたら」

――逆に課題は。
「まだまだ真っ直ぐの質というか、精度ももちろんですけど。強さが足りない感じはしたので。そこをもっとあげていけたら」

――どんなことをしてあげていきたい
「そこは実戦と体のキレだと思うので。そこはずっとやっていることなので、引き続きやっていきたいと思います」

(ペン囲み)
――出力は、自分の中で手応えは。
「数字としてまだまだあれなので。もうちょっとしたら上がってくるんじゃないかと。ブルペンよりは出力は上がっているので。段階を踏んで感じるところだと思うんですけど。今のところ、そんなに大きくは感じていないです」

――体を大きくした目的も、瞬間的な出力よりもシーズンを戦う体力をつけたかった。
「そうですね。マックスを上げようとして上がらなかった時ってショックかもしれないですけど。自分はあまりそこは求めていなくて。コンスタントに、シーズンを通してバテないというか。平均球速を上げることをイメージしているので。そういう意味ではそんなに大きな、まだシートで30球程度ですけど。あまりバテた感じはないので。そういう意味では悪くないのかなと」

――和田さんとの自主トレは食事面がきつかったと言っていたが、今もキープして食べているのか。
「今はめちゃくちゃ無理して食べるのは控えています。疲れもあって、腸の方も結構疲れている感じがしたので。今はちょっと落としてもいいかなというくらいのイメージです」

――シーズンも、蓄えたものの中で過ごしていくイメージか。
「無理はしないで、このキャンプ中に自分のイメージしていた適正体重というか。増やして絞っている段階なので。そこが落ち着いたところでキープしたいです。去年よりは体重は増やした状態ではあるので。シーズン中はキープするイメージです」

――1年前のキャンプに比べて体重の増減は。
「体重でいうと3キロ、4キロくらいですね。5キロ増で(キャンプに)入って1キロ減ったので。4キロ増くらいですね」

――和田さんの自主トレを経て、今の食事は少なく感じたりしませんか。
「少なくは感じないですね。自分で選べるので。ビュッフェ形式で。ちょうどいいくらいで食べています」

――改めて和田さんとの自主トレで一番学んだことは。
「一番……難しいな。でもやっぱり一番和田さんが大事にしている体幹の部分。そこが改めて自分でできていると思っていた部分ができていなかったと気付けたのが、そこが自分が改善していけばもっとうまくなれるんだと気付けたのが一番だと思います」

――和田さんから掛けられた言葉で印象的なのは。
「自分の課題として体幹が人よりも劣っているというとおかしいかもしれないですけど、まだまだできるんじゃないかというところで。逆にそれがうまく使えていなくて、それがうまい(良さ)ところでもあるから、それが長所でもあるんだけどという話はされたんですけど。課題は明確なので。そこが良くなればもっとうまくなれるんじゃないかと言われたので。モチベーションにはなりますね」

――近藤へのカットボールは、カウント球として使えると幅も広がる。
「シーズンの中でもいいときはあれで試合を作れている感覚があるので。それをシーズンを通してできるような自信を持てるようなという意味では、今日初めての実戦でできたので。収穫でもありますし、自信にはなりました」

――先発の競争の雰囲気は。
「嫌でもそこは競争というか、いい投手がいっぱいいるのは誰が見てもわかると思うんですけど。そこはもう自分が気にしても仕方ないというか。とにかく自分の持ち味を見せるだけだと。あえてそういうところはあまり意識しないようにしています。空回りしても嫌なので。そういうタイプです」

――腰が痛いんですか。
「痛かったら(今日)投げていないです」

――最初に違和感が。
「一回張りがあったので。今は万全です」

――開幕ローテーション入りに向けて、足りない部分やアピールしないといけないことなど、描いているビジョンは。
「そこ(目標が開幕ローテ入り)だけは本当に全く変わらない部分ではあるんですけど。でも考えれば考えるほどいい選手がいるので。あえてそんなに考えないように。とにかく自分は開幕ローテに入るんだという強い気持ちだけは持って、それに向かってやるだけだという感じです」

――どんなところをアピールしたい。
「自分の持ち味というか、大崩れしない、フォアボールをあまり出さない、コントロールがいいというところを見せたいと思っているので。それプラス、力強さ。真っ直ぐが走っているというのは、どの投手もそうだと思いますけど、もちろん見せたいので。少しずつ上げていけたら」

――秋季キャンプで野茂英雄さんから助言をもらっていたと思うが、その後は自分の中でも消化したのか。
「自分のイメージは、自分のいいときのイメージに落とし込めたというか。一つの引き出しとして持っているというか。調子が悪い時に意識するポイントではありますね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)